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2006/02/21

素晴らしき科学の世界:DVD版COSMOS 3


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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エピソード3  宇宙の調和    The Harmony Of The Worlds
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第3話は、天文学の歴史の話である。
古代の占星術から始まった天文学が、真の科学となる歴史である。
スポットがあてられたのは、コペルニクスでもガリレオでもなく、意外にもケプラーである。
惑星の運行法則、そう「ケプラーの法則」を発見した人である。
研究のスタイルが、方法論としての科学そのものであったことが、
ケプラーが選ばれた理由の一つであろう。
ここでも再現ドラマが繰り広げられるが、ケプラーが生きた時代が、
まだまだ迷信と暗黒の中世の延長であったことには驚かされる。
ほんの少し早く生まれていれば、ケプラーの研究は教会の異端審問で糾弾されていたに違いない。

大宇宙から物語は始まる。
スバル星団、土星、木星などの美しい画像と古めかしい星座表が交互に現れる。
占星術は、星と人の運命や社会現象の関係を解明する学問である。
太陽系の惑星は、占星術ではそれぞれに役割を与えられている。
古くから惑星や星座が、占星術のために研究されていたことが語られる。
その占星術を、科学としての天文学としたのがケプラーである。
ナレーションは語る「彼は初の物理天文学者で最後の科学占星術師でした」と。

場面は、現在ニューヨークに変わる。
セーガン博士が地下鉄を街を歩きながら、現代になお生きる占星術を語る。
ニューヨークの人々の日常の風景を背景に、星占いが、
いかに多くの人々に信じられているかが語られる。
占星術の歴史が語られ、人と星の関係が語られる。

星占いがいかに根拠がないかを明らかにするのが、ここでのテーマである。
同じ日の新聞の星占い欄の比較、同じ日同じ場所で生まれた双子の運命の違いなど、
星占いに、いかに根拠がないかが示されていく。
さらには、星と人の間に働く可能性のある物理的な「力」が指摘される。
光と引力である。
星の光の届かない産室で、生まれたばかりの赤ん坊に対して働く引力が、
火星のものより、産婦人科医のもののほうが、はるかに強いとの博士の指摘は、
科学的な装いをした現代の占星術への強烈な皮肉である。

太陽が、地球のあらゆる生物に対して大きな影響を与え続けてきたことが語られる。
そして、天体のすべてが自然の法則に従っていることが。

荒涼たる原野を、博士は歩きながら語る。
自然の法則、自然の一定の秩序を。
人類の歴史は、その初期のころから夜空とともにあり、人々は星のことを考えてきたことを。
世界各地でそれぞれに発見された星座。
原野でのたき火を前に、ロマンチックな星空の物語が次々に語られていく。
漆黒の闇に瞬く星に、古今東西のさまざまな星座が重ねられていく、美しい映像。
人々の想像力は多様でユニークである。
星空に観察できる「自然の法則」。

ネイティブアメリカンと太陽の物語。
あまり知られていない珍しい遺跡が紹介される。
星の運行と季節の移り変わりの関係が語られ、
生活のためにその法則を知ることの大切さが指摘される。
博士は、そこに天文学の始まりを見ているのである。

惑星の発見。星空を彷徨うように不規則に動く惑星達。
日々、星空を見上げることのない現代人には発見されることがないであろう、惑う星達。
改めて示されると、とても不思議な動きである。
その惑星の動きを説明するために、研究が始まったことが。

惑星の動きを説明するための、天動説に基づく精巧な模型。
実に複雑な構造の模型である。
この模型が造られたことで天動説が根拠を得たこと、
そして、真実の発見が大きく遅れたことが指摘される。
コペルニクスによる地動説。
地動説による模型は、ずっとシンプルである。
しかし、その説はキリスト教会と当時の知識人により否定された。
この時代、キリスト教の権威は絶対であり、科学としての天文学はまだない。

16世紀後半に生まれ、修道院に学ぶケプラー。
彼の科学的な考え方が語られる。
真実を知るために、根拠のないものを信じず、観察の結果と思索を重視する考え方である。
幾何学に魅せられるケプラー。幾何学と神は一体であると彼は考える。

まだまだ迷信の中世に生きる当時の人々にとって、
占星術は生活の基礎であった事実が語られる。
その占星術を、彼が科学的に研究することから、天文学が始まるのである。

大学に学び、教師となったケプラー。
惑星の運動と幾何学の関係に気づき、その理論化と模型づくりに没頭するケプラー。
しかし、観察の結果と理論が一致しないとわかると、自らの理論を放棄し、
新たな理論を発見しようとする彼の態度の大切さが語られる。
仮説を立て、観察結果によって証明する。方法論としての科学そのものである。

ブラーエの詳細な観測結果を求めて、ケプラーは東欧プラハに赴く。
中世そのままの異端弾圧を逃れて。
ケプラーの放浪の始まりである。

東欧貴族の贅沢な生活になじめないケプラー、観測結果を知ることを許されない失望の日々。
豪華で賑やかな食事風景と苦悶するケプラーの表情が対照的である。
観察結果の理論化、理論のデータによる裏付けの重要さが語られていく。

ようやく火星の詳細な観察記録を手に入れたケプラーは、研究に熱中し火星の軌道と周期を計算する。
しかし、どうしても一致しないデータがある。
データの誤差と安易に結論しない彼は、データの不一致を解消させるため、修正を粘り強く続ける。
そして、惑星が正円ではなく、楕円軌道を運行していることを、ついに発見するのである。
有名な第一法則の発見である。
有名なケプラーの3つの法則が説明される。
続けて、ケプラーの法則が今なお重要であることが語られる。

万有引力と惑星運行の関係が、第三法則の要である。
惑星の運動を、初めて物理学で説明したのがケプラーなのである。

戦乱の時代に生きたケプラーのその後の人生が語られる。
彼の人生は波乱に満ちている。魔女として捉えられた母親の話。
そして、あまり知られることのないケプラーの書いた月旅行の小説「ソムニウム」。
彼の夢のような小説に、アポロ計画の映像が重ねられる。

宇宙の調和の法則を探求し続けたケプラー。
惑星の軌道と物理的力を関係づけたケプラー。
自然の法則を科学の方法によって発見したケプラー。
遠くを見つめ歩くケプラーと月面の映像。
現在の科学の発展は、ケプラーなくしてはありえなかったのである。
理論を観察結果で証明するケプラーの方法論こそ、科学なのだと指摘して物語は終わる。

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Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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発売日:2002/10/22

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