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2006/02/19

素晴らしき科学の世界:DVD版COSMOS 2


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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エピソード2 宇宙の音楽  One Voice in the Cosmic Fugue
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壮大な宇宙の物語の第2話は、意外にも生命の誕生と生物の進化の話である。

この広い宇宙のなかに、生命が誕生し、進化し、人類が誕生し、文明を生んだ。
そのことを、天文学における重要なテーマと認識したのが、セーガン博士である。
宇宙の広さと悠久さと共に語るべきは、地球での生命の誕生と進化の謎なのである。
進化論は、多くの日本人にとっては仮説ではなく常識である。
しかし、神が一週間で全世界を創り上げたと信じるキリスト教徒が多い欧米では、
今なお進化論は議論を巻き起こす重要なテーマの一つである。
創造説は、博士が強く否定する非科学的仮説の最大のものであり、
多くの人々に科学的思考がどのようなものかを示すのに最適な反面教師なのである。
化学的反応で生命が誕生する可能性が述べられたり、
わざわざ動植物の多様さが、突然変異と自然選択、すなわち進化によりなされたことが語られるのは、
そのような背景を予め理解していなければ分かりにくい。

物語は宇宙船の中から始まる。
壮大な銀河を背景に「私たちは何なのか」博士は問いかける。
地球外の生命の可能性を探求することは、
人類の謎を解明することにほかならない。

宇宙には、地球の生命の基本的要素である炭素が豊富にある。
そして、地球上の全生命はすべて同じ生命体なのかと、今回のテーマが提示される。
どうやって生命は誕生したのか、そしてどうやって多様な生物体系がつくられたのかと。
生物の原料となる物質は宇宙に豊富にある。
十分な時間があれば生命は誕生する可能性がある。
しかし、必ずしも進化するとは限らないことが語られる。

場面は、中世の日本、源平の時代へと一転する。
海辺にたたずむ鎧の武士。
源氏と平家の争いがドラマで語られる。
日本版だけではないテレビ番組で、なぜ日本なのか。
エキゾチックな日本を取り上げることで、
視聴者の興味をひくための緻密な計算がある。

平家物語の悲しい歴史が語られた後、平家蟹がクローズアップされる。
そう、甲羅の模様が武士の顔に似ている、あの蟹である。

浜辺で博士が語る。どうして蟹の甲羅に武士の顔が現れるのか。
平家の歴史を知る漁師が、ほんの少し武士の顔に似た甲羅を持つ蟹を、
哀れんで又は恐れて海に戻す。
武士の顔に似た甲羅の蟹は、他の蟹より、よく生き延びる。
それが平家蟹が沢山いる理由だと。

この源平のドラマは、自然選択とともに進化の大きな要因である人為選択の仕組みを、
解説するための工夫である。
生物の自然な進化に、人が介入する。すなわち、人為選択である。

同様の人為選択の例として、家畜・食物などのが続けて語られる。
人類による人為選択によって、家畜などの急速に変化することを述べたあと、
悠久の歴史的時間に、自然淘汰がどれだけのことを成し遂げられるだろうと、
博士は語る。

地球の変化に富む動植物の世界が、自然淘汰によってつくられたことが語られる。
進化論である。
沢山の種類の動植物が生まれ、選択され、滅びたことが語られる。

長い歴史のなかで、生物に突然変異がおこり、環境が変化する、
よりよく生き延びたもののみが生き残るのである。

現在の複雑な自然は、決して創造主(神)がつくったものではなく、
自然の選択が造り上げたことが強調される。

場面は、有名な宇宙カレンダーに変わる。
地球での生命の進化が再び語られる。
単純な生命が誕生し、複雑で多様な生物に変化していったことが。

自己複製する分子の誕生。それが生命の誕生にほかならない。
DNA分子の構造が、巨大な模型で示される。
分子がいかにして、生物になっていくかの仮説が模型によって説明されていく。

博士は太古の地球を歩きながら、宇宙カレンダーにより生命の長い歴史を語っていく。
地球での生物の誕生と進化が、幸運な偶然の積み重ねであることが語られる。
分子から人類まで、単純だが的確なイラストで、その変化の歴史が示されていく。

場面は、美しい森へと変わる。
有名なキューガーデンの温室に入る博士。
植物と動物の共生関係が語られる。
そして、すべての植物と動物が、もともとは一つの生命から分かれたものである
ことが説明されていく。

すべての動物に共通の、細胞の構造の説明。
細胞を構成する様々な物質の役割が次々に説明される。
最後に遺伝子に、生物に必要なすべての情報が含まれていることが説明される。
DNAの自己複製の仕組みの、カラフルな模型。
番組制作当時の最新知識により作成された模型が、今ではやや物足りないのは、
四半世紀も前ゆえに、やむを得ないだろう。
最後に博士が予言する遺伝子操作による人類改造への危惧は、21世紀の今
すでに現実となっている。

話は、生命の誕生の謎へと変わる。
地球上に、過去にたった一つの生命が誕生したことが。

いかにも我々がイメージするとおりの試験管だらけの実験室で、
白衣の学者が生命誕生の実験をしている。
1950年代の大学での実験風景の再現ドラマである。

生命誕生の化学的仕組みが簡単に語られ、実験が進行する。
実験の結果はご承知のとおり、研究室での生命誕生は失敗であった。

そこでは、生命の原料ともいうべき有機化合物が合成されたにすぎない。
なぜ失敗したのかは語られず、有機化合物から生命が誕生する可能性のみが、
強調される。

地球での生命の誕生と同様、他の天体でも生命が誕生する可能性が語られる
そして進化がさまざまであり、生物は地球と全く異なった形に進化する可能性が。

木星に誕生し存在するかもしれない不思議な「降下性生物」。
そこで繰り広げられているかもしれない生存競争。
このあたりは空想的であり、やや脱線ぎみであるが、
想像図とともに語られる物語は興味深い。

最後に、宇宙の他の生命体を一つでも研究することができれば、
地球の生命の謎を知る大きな手がかりになることを博士は語る。
宇宙探索は、同時に地球生命の謎を知ることでもあるのだと。

2000年に発売されたDVD版「COSMOS」には追録がついている。
20年の間に、新たに発見されたり、解明された事実を説明するためである。

白髪が増え、少し歳をとったセーガン博士が、カメラに向かって解説をする。

この回では、RNAの話、地球の生命が地球に落下した彗星から誕生した可能性、
そして、巨大彗星落下による大規模な生物の絶滅の可能性が語られている。

このDVDはアマゾンで購入できます。

 


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

DVD
Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

発売日:2002/10/22

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