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2006/03/01

素晴らしき科学の世界:DVD版COSMOS 7


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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エピソード7 夜空の背骨  TheBackbone Of Night 
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第7話は、人類の宇宙への知識の深まりの物語である。

この話には、子供達が登場する。博士の宇宙の話を熱心に聞き、
興味に瞳を輝かせている。
この回は、放送当時最も興味を惹かれたことを思い出す。
もし、小学生か中学生の頃、こんな授業を受ける機会があったら、
別の人生を歩んでいたと思う。
感受性が高く、あらゆる可能性がある子供の頃、
どんな体験をし、何に興味を持つかで、人生は変わるに違いない。

ニューヨーク・ブルックリン。セーガン博士が生まれ育った街。
ノスタルジックなジャズのサウンド。
映画のシーンのような懐かしく古びたニューヨークの街並。
高架鉄道、ポパイ刑事が犯人を追跡をしたあの街角から、物語は始まる。

懐かしい街を歩く博士。
子供の頃の想い出を語る。
その小さな街が世界の全てであったあの頃。
初めて星に興味を持ったときのこと。
図書館で、星と太陽のことを学んだときの驚き。

古めかしいダイナーのカウンターでミルクを飲みながら博士は、当時の驚きを語る。
太陽の大きさ、惑星のこと、沢山の星のこと。
そして、宇宙人のこと。

母校のハイスクールで、セーガン博士が子供達に模擬授業をしている。
つぎつぎに手渡される宇宙探査機が撮影した惑星などの写真。
どの子供も熱心に写真に見入っている。
セーガン博士の興味深く、分かりやすい惑星や宇宙の話。
丁寧に子供の質問に答えていく博士。
なぜ星は丸いのか。遠くの惑星を発見する方法。
地球の全てのものは銀河の一部だと語る博士。
子供達の瞳の輝きが一際印象的である。

夜のニューヨークの埠頭を歩く博士。
夜釣りを楽しむ市民。博士は焼栗を買う。
博士は語る。
星の謎を考えるのは自然なことだと。
太古から好奇心に満ちた人々が、様々に星のことを考えたはずだと。
暗闇に燃える火、古代人の思索の声。
星は大空の焚き火だ。なぜ天の人は落ちてこないのと。夜空の狩人の不思議。
天の川を「夜の背骨」と考えた民族もいた。
そのあまりに大きく難しい謎が「神」を生んだと博士は言う。
神すなわち宗教と天災が結びつけられる。
解決できない謎が神話を生んだのである。

夜明けの美しい風景。ギリシャ、大理石の神殿の廃墟。

ギリシャ、エーゲ海を漁船でゆく博士。
ギリシャで神話は科学に進化した。
宇宙の秩序(コスモス)が研究されたのである。
そこでは、宇宙を科学的に知ることが実践されていた。
宇宙は秩序(コスモス)であり混沌(カオス)ではないとの考えは、
神秘主義や神と対立することでもあった。

科学は当時の辺境の地、イオニアで生まれた。
権威が支配していない地域でこそ、新鮮で自由な発想が生まれるのである。
権威や常識に対する疑問が重要だと語る博士。
自然の原理や法則を知ることで、神によらずに自然を理解できるとの考え方。
合理主義が社会と発展させたのである。
人と文化が交流するイオニア、実践的な技術が尊重される地で科学は発達した。

荒涼たる丘に築かれた古代の城塞。
ランプを片手に歩く博士。
優れた古代の土木技術が紹介される。
現代技術に引き継がれた優れた技術の数々。
そんな技術者達が、科学を発達させていったのである。

生物学そして進化論も発見されている。
それが再発見されるのは2400年も後のことである。
空気の発見。
今も使われている台所用品「水どろぼう」を使った分かりやすい実験。
オリーブ畑での単純な実験の風景は、発見は実験室でされるのではないとの、
博士の意図的なメッセージなのだろう。
優れた科学者であったデモクラテスの話。
宇宙は何度も生まれ死滅するとの仮説。
宇宙と人間社会の相似など、興味深い科学的仮説の数々。

陽気なラテン系の人々の生活。
歌い踊る陽気な街の広場。
カフェで博士は語り続ける、デモクラテスの観察のことを。
科学的な日常生活の観察から、さまざまな発見があったことを。
神や悪霊を否定し、事実を観察した彼の姿勢。
原子の仮説、物質の秩序。

その時代にも慣習や常識、そして宗教が重視され、
自由な意見は時として罰せられていたことが指摘される。
科学に対する神秘主義の勝利である。

西洋科学の始祖のように思われがちなピタゴラスそしてプラトンが、
意外にも神秘主義者として登場する。
合理的な観察結果ではなく、何かしらの神の存在を感じさせる神秘によって
物事を説明する神秘主義者としてである。

彼が暮らしたと言われる洞窟で博士は語る。
ピタゴラスは地球は丸いと推測し、数学的法則を発見した。
そして宇宙を秩序あるものとして考えたと。
しかし、彼らは数学的思索によって真理が発見できると考え、
観察や実験を軽視した点が科学者ではなく、神秘主義者であったと。

彼らの数学的思索の結果としての、正多面体の神秘。
何の根拠もなく、正十二面体を宇宙と結びつけた態度。
自らの理論の破綻を恐れ、事実を秘匿したピタゴラス派。
そのような態度が、理論をインチキな宗教に変質させたのだと博士は論じる。
ピタゴラスの弟子のプラトン。観察と実験そして実践応用的な科学の軽視が、
一旦は芽生えた科学の火を消してしまったと博士は言う。

現実や観察を軽視し、理論を尊重するピタゴラス派。
奴隷制社会における知識と労働の分離。
体と分離した心が尊重される社会。
分離の思想が、その後2000年にわたって西洋の考え方を支配した。
ピタゴラス派が勝利し、科学は失われたと博士は指摘する。

険しい山肌を降りながら博士は語り続ける。
ギリシャでの研究の功罪。科学の衰退の事実。
特権階級による知識の独占、理論と一致しない事実の隠蔽など。

科学の再発見。
ルネッサンス時代に至って再発見されたイオニアの科学。
古代の科学がルネサンスに花咲くことになる。
地動説もその一つである。

17世紀。恒星までの距離を図るホイヘンスの実験は素朴である。
金属板に開けられた穴の明るさで距離を推測する。
それも、また科学的実験であると博士は語る。

場面は、再びハイスクールの授業風景である。
面白い模型を使って、遠くの恒星の惑星を発見する方法を説明する博士。
子供達が興味深そうに見つめている。
博士の説明は簡潔で明瞭。
現代の天文学の最先端の研究の一端が実に分かりやすく説明されていく。
数十年のうちに解明されるであろう、宇宙の神秘を語る博士。
巨大な銀河系の話。鮮明なイラストで銀河系での太陽系の場所が示される。
銀河系の片隅にある太陽系。
宇宙の発見の歴史。宇宙の真実の発見。
あまりに巨大な銀河系とその構造。他にも無数にある銀河。
1000億もの恒星。生命体の可能性は無限であることなど。
博士の話は尽きることがない。
話に引き込まれ、真剣に聞き入る子供達。

美しい大宇宙の映像を背景にナレーションが続く。
人類誕生のときからの疑問を解くため、恒星への旅が始まるのだと。
場面は美しい夕日の沈む海辺。
夕日に向かって帆をあげ遠ざかっていく船のシルエットが美しい。

 


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

発売日:2002/10/22

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