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2006/04/14

日本が危ない:靖国神社問題の本質 4

国家神道を学ぶ 2

教育における国家神道

戦前の義務教育の特徴は、皇国史観による歴史教育と修身にある。
また、国家神道の祭祀行事が全国統一的に行われた。

国家神道の祝日には全生徒を一同に集め、全国的に統一形式に従って、天皇や皇祖皇宗を礼拝する行事が校長により行われていた。
教育勅語の奉読や国旗拝礼などの厳粛な行事は、幼い子供の宗教心から道徳観・国家観までを国家神道へと一元化するのに大きな役割を果たしたのである。
義務教育こそが国家神道体制を確立する要であり、各家庭の宗教に関わらず全児童・生徒が行事に参加し、神社の参拝や国旗国歌への礼拝などをすることが強制された。

このような強制には、当然キリスト教派の学校などから強い反対があったが、あくまで宗教行事ではなく児童・生徒として、そして国民としての義務であるとの文部省の強引な見解により、公立私立を問わず徹底されていたのであった。

それを強化し補完したのが、青年団・婦人会などを通じた社会教育活動であった。
防空演習など直接的なもののほかに、慰問袋の作成や社会奉仕活動などによって、皇国史観的国民意識が醸成され、防諜活動、反政府的活動の監視などに住民組織が活用されていた。
自治会活動もそのような観点から、国家行政組織の一部として組み入れられていたため、戦後長くその活動への行政の関与が禁止されてきたのである。

軍隊における国家神道

義務教育において植え付けられた国家神道的思想と皇国史観は、徴兵制の軍隊教育で強化された。

軍隊とは本質的に多様な価値を否定し、統一的な思考と行動を強制されるものであるが、旧日本軍においてはそれが徹底されていた。日本民族そして天皇の軍隊の優秀性が徹底的に教育され、八紘一宇・神州不滅などの神話的精神教育も重視されていた。
天皇の軍隊が、占領地などにおいて他民族に対し非人道的行為などを組織的に行ったのは、そのような教育の当然の帰結と言って良いだろう。

皇国史観に基づく教育が、軍の幹部教育においても徹底された結果、科学的合理性より精神性を重視する風潮が戦術や戦略レベルにも影響を与えることとなった。
数学的科学的に検討されるべき戦略が「必勝の信念」など精神的要素に影響された結果、無理な動員・玉砕・特攻など大戦末期の悲惨な状況を生み出すこととなったのである。

退役後においても在郷軍人会・青年団・婦人会活動などの社会教育活動を通じて継続的に教育が継続される仕組みも構築されていた。

また、昭和に入ってからは現役軍人が各学校に配属され、より直接的に教育活動に関与する仕組みが整えられ、学校教育と軍隊教育の緊密な連携が強化されたのである。

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