105円の本達:司馬遼太郎「この国のかたち」

「掘り出し物」これぞまさに105円コーナーの楽しみである。
ご存知、司馬遼太郎最後の随筆集「この国のかたち」があった、一巻と六巻。
全六巻の「この国のかたち」は司馬遼太郎最後の随筆集であり、六巻途中で絶筆となっている。基本的には各巻ごとに独立しているので、1冊のみ購入してもいっこうに差し支えない。見つけたときは迷わず購入されることをお薦めする。
「この国のかたち」は、司馬遼太郎が生涯を通じて興味を持ち続けた日本そして日本人がどのように形作られたのかを、様々な歴史的出来事などにより分析した野心作である。日本をより深く理解するための優れた研究書であり、また司馬遼太郎の数多い歴史小説の背景となる思想や事実の理解のための最良の脚注である。
取り上げられる主題は広く且つ深い。そこに語られる知識と認識は、相互に関連づけられ「日本」「日本人」という抽象的で漠然とした存在の輪郭を描きだしていく。
この随筆集を読むと、司馬遼太郎という人物が単なる歴史小説家であるだけではなく、優れた思想家・評論家・民俗学者であったことを思い知らされる。
この短い人生に、どのようにして、このような膨大な知の体系を習得しうるのか、凡人には想像もつかないのである。
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この国のかたち〈6〉1996
著者:司馬 遼太郎 |
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