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2006/08/10

日本が危ない:「ジパング」

ジパング (20)    モーニングKC

まもなく終戦記念日が来る。
自衛隊が海外派兵され、靖国神社が議論される昨今、改めて太平洋戦争を考えるのは無駄なことではないだろう。
すばらしき新世界ブログでは、何回かにわけて関連図書をご紹介していきたい。

最初に紹介するのが「ジパング」である。
日本においては漫画や劇画が独自の進化をとげ、下手な論文より思想やイメージを伝達するメディアとして一分野を確立していることを象徴するのが、かわぐちかいじ氏の一連の作品である。
「沈黙の艦隊」において、世界平和の姿と国際政治の世界を描き出すことに成功したかわぐち氏だが、現在も連載が続く「ジパング」が描きだしつつあるのが、太平洋戦争の真実である。とは言っても詳細な作戦計画や戦闘状況を描く戦記物ではもちろんない。まして戦後の一時期、少年漫画誌に多数連載された戦争物とも大きく違って、壮絶な戦闘シーンも死に行く者への哀悼や友情もない。(「零戦ハヤト」や「紫電改の鷹」など好戦的な戦争漫画が連載されていたのは昭和40年代の頃だっただろうか)
描かれるのは、大きな時代の流れのなかで、戦争に能動的にあるいは受動的に取り込まれて行った人々の姿である。軍人として戦艦に乗り、南洋の島々に送られた兵士、満州や大陸に生きる軍属や商人の群像劇である。
「ジパング」を読むと、戦争が複雑な状況のなかで開始され進展していくことがよくわかる。善悪の対決などという単純な構図でもなく、日本国内でも立場により様々な認識や意見がある。日本軍内部でさえ一枚岩にはほど遠く、謀略さえ飛び交うのが真実の姿なのである。時代は個人の意見など無視するように変化していくことが、感覚的にわかるのが「ジパング」である。
次回以降にご紹介する予定の専門的な図書を読みこなすのは難しい。
せめて、この「ジパング」であの時代の「雰囲気」や「空気」を感じてほしいと思うのである。


ジパング (20)    モーニングKC ジパング (20)    モーニングKC

著者:かわぐち かいじ
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コメント

私も「ジパング」読んでます。
漫画だけど、見るではなくて、読むという方が相応しいものですね。
昭和の歴史、日本が関った戦争の歴史も大まかにしか知らなかったので、大変ためになっています。

投稿: | 2006/08/10 22:38

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