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2007/08/05

新献策十講:憲法改正手続法の制定

前回は勢いがついてしまい、論旨が解り難くなってしまい反省しています。
要するに野党がただ反対するだけでは日本は良くならないので、政策の提案や人材を広く求めて自民案=官僚案よりも「民意」を反映した具体的政策を作り上げなさいと言うことです。
その裏返しとして、政治を良くしたいと願うのなら積極的に具体的な政策案を出すべきなのです。
それが「商売として成り立つ」なら、それは良いことだと思います。
政党がそれぞれに政策立案能力を持つならば、あの巨大な霞ヶ関の官僚群は不要になるわけですから。

と言うことで、最初の献策として選んだのは安倍首相が固執する憲法改正への対応策です。

国民の多くはいろいろな立場から憲法を考えています。結果として、現在のままで良いと思うのは少数派であり「護憲=憲法を改正しない」は魅力的な政策でないことは明らかです。
しかし、それが直ちに「憲法を改正すべきである。」とはなりません。
何をどう改正するかが明らかではないからです。
「憲法は議論すべきである」これが前提となります。

安倍首相が目ざす憲法改正とはなにか?
どうやらそれは全文一括改正で、基本的には戦前への回帰を目ざすもののようです。
具体的に民主的な論議が深まらないまま、時の政権党の意向で憲法改正が行われることは避けるべきであることは明らかです。
政権党が交代する毎に国の基本となる憲法が改正されるべきではありません。
少なくとも歴史的常識では、憲法とは権力者と民衆、言い換えれば支配者と被支配者との基本契約なのですから。

憲法の改正とは、必ずしも全文一括改正を意味しません。
むしろ、特定の条文のみの改正するほうが一般的でしょう。
あるいはアメリカのように新たな課題に対応して修正条文を追加する方法もあります。

では憲法を改正するには、どうすれば良いか。
現行憲法には発議と国民投票のわずかな手続き規程しかありません。
安倍首相が国民投票法の制定にこだわったのはそのためです。

様々な立場から国民が現行憲法に不備があると考えています。
それを議論することが望ましいとするなら、野党は議論の枠組みを作る提案をするべきです。
具体的には「憲法改正手続法」を超党派で提案すべきです。

憲法をどうすべきかを民主的に公平に議論する。
改正発議のための前提条件を定める。
国民投票の枠組みを定めるのが「憲法改正手続法」です。

具体的な主な内容は次のとおりです。
・憲法改正の発議には、国会に憲法調査委員会を設置しなければならない。
・憲法調査委員会の委員は、国会議員の互選で選ぶ。
・憲法調査委員会の委員は、国民の直接投票により信任されなければならない。
・憲法調査委員会には、有識者等で構成する専門委員会を設置する。
・専門委員会委員は、国会で承認されなければならない。
・専門委員会は公聴会を開催しなければならない。
・憲法改正の発議は個別の条文毎にしなければならない。
・憲法改正が発議された場合は、国民投票に先立ち憲法改正会議を設置する。
・憲法改正会議のメンバーは公選により選出する。
・憲法改正会議が国民投票の実施を決定する。
・国民投票は個別の条文毎に実施する。

すなわち、党利党略の影響を極力排除し、国民が改正作業に直接関与できるようにすることが重要なのです。
憲法の改正という重要な政治判断を慎重にするため、個別条文毎に審査し決定することは必要であり重要なことです。

代議士はあくまで一般的に国民を代表するに過ぎないものだとの原則に則り、憲法改正を民主的にすすめる手続きを定めることは、多くの国民の支持を受けるでしょう。
それに反対するものは「どさくさに紛れて都合よく国民の権利を制限し義務を強制する」国民の敵であることを自ら明らかにすることになります。

真に国民のための改正を目ざす者であるなら、国民との議論を恐れないものです。
それが現在の愚かな国民には理解できないと例え考えていても、議論を避け強引に決定することは、民主主義国家では決して認められないことは明確です。
憲法改正手続法案を提案することは、誰が国民の意志を考えているかを明らかにする上で極めて有効な手段なのです。

憲法改正手続法案を参議院で議決する。

衆議院での法案審議を通じて安倍首相の憲法改正の内容と手順を国民の目に明らかにする。それが国民のためのものなら法案は成立するはずです。

その過程を国民が好意的に受け止めるなら、超党派で民主的議論を深めることです。
ただ「憲法改正反対」では国民の圧倒的支持を受けることはないのですから。

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