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2007/10/31

BraveBook:鶴見紘「白洲次郎の日本国憲法」

白洲次郎の日本国憲法 (知恵の森文庫)

      

買ったきっかけ:
戦後日本から消滅したものに「貴族」があります。
戦前レジュームを考えるとき貴族の存在を無視することはできません。逆に言えば戦後レジュームとは貴族のいない大衆のみが生み出した体制だからです。
貴族とは、単なる金持ちとは違う存在だったように思われます。
そのことは今も貴族制度がある英国の政治環境を学ぶとよく解ります。国に責任を持つ階層、そんな貴族像があります。
戦前日本が生み、戦前日本を支えた貴族とは何か?そんな観点から買ってみました。

感想:
戦後、日本国憲法が成立する過程で重要な役割を果たすこととなる白洲次郎の伝記です。
雑誌連載のため書かれたために、やや個性が誇張され事実が歪められた感はあります。
大衆と成り上がりばかりしか居ない戦後日本とは異なる人生を歩んだ白洲次郎。
前半生は多くの皇族・貴族の標準的な人生と共通する人生。後半生は終戦と社会の大変革に翻弄された人生。ドラマチックです。

おすすめポイント:
生まれながらに生活に苦労しないことを約束された人種。望み考えたことを、そのとおりに実行することができる人種。私利私欲が意味をなさない人種。
そのような人種すなわち貴族が、正しく国を憂い導くなら、それはそれで良いのかも知れません。
ローマもそのようにして千年帝国を築いたのですから。

白洲次郎の日本国憲法 (知恵の森文庫)

著者:鶴見 紘

白洲次郎の日本国憲法 (知恵の森文庫)

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2007/10/26

東京写真蔵:渋谷センター街 2001/01/07

21世紀初の正月。
渋谷センター街の女の子達です。
まだまだ不景気だった2001年。新年早々からのセールが目立ちました。

厚底ブーツにミニスカート。原色のウェアに長いマフラー。そして定番のリュックサックにビニールバック。
ガングロギャルはすでにほとんど絶滅していました。

わずか6年。若者の流行の変化は早いのです。

渋谷センター街 2001/01/07

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2007/10/24

BraveBook:瀬島龍三「大東亜戦争の実相」

大東亜戦争の実相 (PHP文庫)

      

買ったきっかけ:
前回に引き続き「戦前レジューム」を理解するために日本帝国陸軍参謀だった瀬島龍三氏の語る太平洋戦争勃発の真実を勉強してみました。瀬島氏は戦後も実業界で長く活躍しましたが、先日亡くなったことで書店に何冊も著書が並んでいます。

感想:
軍参謀(英語ではスタッフ)は戦後その存在や役割が忘れられてしまいましたが、日本の頭脳とも言える秀才や天才の集団です。霞ヶ関の官僚群と似た人種ですが、日本全国から選抜され軍事作戦に特化して養成される軍参謀は、戦前日本の進路を実質的に決定していたと言えるでしょう。
この本は講演を基に書き下ろされていますが、太平洋戦争に至る複雑な状況の変化が驚くほど簡潔明解に整理されています。その能力こそが高級参謀の本質のように思われます。ここに書かれていることが事実であるかは若干の疑問があります。いかに情報収集と分析に長けていても、立場による制約を逃れられないからです。戦争時に参謀本部に勤務していたがゆえに語ることができない真実や事実があることも十分推測できます。
しかし、瀬島氏が語る事実は破綻しません。教科書史観とは異なる太平洋戦争への道が解説されています。

おすすめポイント:
本書冒頭に太平洋戦争ではなく「大東亜戦争」と呼ぶ理由を筆者自ら語っています。全編にわたって瀬島氏に視点によってすべての事実が構成され因果が整理されていきます。
ここに語られることを真実として学ぶのではなく、他の人々が語る真実と付き合わせることで「歴史の真実」の多面性や複雑さが理解できるのでしょう。
ここに語られるのは事実だけです。後悔や反省はありません。失われた将来はもはや取り戻せないと考えているからでしょうか。
しかし、参謀は戦争を考え決断した「責任者」ではないのか。その責任者が「責任」を感じない。どこか安倍元首相の思考方法と共通する何かを感じるのです。

大東亜戦争の実相 (PHP文庫)

著者:瀬島 龍三

大東亜戦争の実相 (PHP文庫)

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2007/10/19

東京写真蔵:旧丸ビル 1996/12/25

丸ビル、正式名称丸の内ビルヂングは、長く東京駅のシンボルでした。
ある時突然に建替が発表され、あっと言うまに解体されてしまいました。
アメリカンスタイルの近代ビルでしたが、昭和初期の建設だけに玄関がアーチだったり、細やかな幾何学模様の装飾がなされていたりと、なかなかの名建築でした。
内部はさすがに老朽化がすすんでいましたが、外観だけでも保存してほしかったものです。

解体直前の1996年12月末、急いで撮影したのがこのアルバムです。
撮影は、かのQV-10。初めて購入したデジカメです。
解像度・色合いも今のデジカメとは較べものにならない、オモチャのようなカメラでしたが、パソコンに画像を取り込めるだけで、当時は衝撃的でした。

今や撮影できない画像なので、あえて公開しましたが解像度は、わずか480*360。
旧丸ビルのあわれな最後の記録です。

旧丸ビル 1996/12/25

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2007/10/17

BraveBook:加藤陽子「戦争の日本近現代史」

戦争の日本近現代史―東大式レッスン!征韓論から太平洋戦争まで (講談社現代新書)

      

買ったきっかけ:
安倍政権が崩壊し「美しき国〜戦後レジュームからの脱却〜」も早くも忘れされつつあります。
戦後レジュームを脱却して、どうしたかったのか?
「美しき国」が戦前日本への回帰ではないのか?今や語る意味さえなくなってしまいました。
しかし、60年の平和を実現した戦後レジュームに意味がないはずはありません。
そして、日本を亡国の淵まで追い込んだ「戦前レジューム」が回帰すべきものでないことも事実です。
戦前レジュームとは何か?21世紀を迎え戦前を体験した人がほとんどいなくなった今、それを正しくそれを学ぶことが重要です。

感想:
歴史を振り返って記述する歴史書は多数あります。しかし、その時点でどんな選択肢があり、なぜ「たった一つの将来」が選択されたのかを解説した歴史書はほとんどありません。歴史とは、無数にある将来への選択の連続に過ぎません。そして、その選択を行ったのは、その時を生きた人々にほかなりません。
明治維新から太平洋戦争まで、なぜその戦争が起こったのか、なぜ戦争をしなければならなかったのか。そして、戦争を選択したのは誰なのか。
簡潔な文章で語られる「戦前日本の真実」はとても新鮮です。

おすすめポイント:
明治維新以来、戦争ばかりしている日本。
なぜ、あんなに戦争をしたのかが、本書によって「視点」を得たことで非常にクッキリと理解できます。
薄々は感じていた太平洋戦争に至る歴史の嘘。軍部が暴走して国民の意思に反して戦争を起こし国を滅ぼしたとの歴史教科書の虚構。神国不滅を信じた国民が一丸となって戦争をしたとのこれまた虚構。この本は正しい歴史の学び方を教えてくれます。

戦争の日本近現代史―東大式レッスン!征韓論から太平洋戦争まで (講談社現代新書)

著者:加藤 陽子

戦争の日本近現代史―東大式レッスン!征韓論から太平洋戦争まで (講談社現代新書)

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2007/10/12

東京写真蔵:同潤会・清砂住宅 1997/03/10

ここ10年ほどで失われた建築が数多くあります。
特に関東大震災の復興事業として建設された同潤会住宅はほとんど消滅してしまいました。

同潤会は、わが国初の公営集合住宅です。
都内に何カ所も建設されましたが、表参道ヒルズに建替えられた表参道同潤会住宅が有名でした。

今回ご紹介する清砂住宅は、深川に作られた大規模な団地。
何棟もある中層住宅でしたが、店舗付や独身用など集合建築の実験場のような個性的な建築群でした。
戦後、住宅営団が解散したことで同潤会住宅は個人所有となっていました。
ここ清砂住宅は管理組合が強力だったことが災いして、全棟が一斉に建替えられてしまいました。

貴重な戦前の住宅群が、ほとんど記録に残されることもなく消滅してしまったのは、いかにも残念です。
同潤会住宅は今や浅草地区にごく小規模なものが1カ所残るだけです。


同潤会・清砂住宅 1997/3/10


    この時期の写真の解像度は640*480です。

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2007/10/08

東京写真蔵:お台場 1999/05/23

オープニングは、お台場を選びました。
1999年5月。初夏の暑い日。

いまやショッピングモールや高層ビルが林立するお台場ですが、当時はビルも少なくて、不思議な海辺のリゾート感がありました。
白い砂の入れられた人工の浜には、水着のカップルが大勢!
お台場のシンボル、自由の女神も建設中です。

ウインドサーファーと暴走族のメッカだったころの「湾岸」の雰囲気が残っていた時代です。

お台場 1999/05/23

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東京絵葉書:[東京写真蔵]始めます

アップルのインターネットサービス[.Mac(ドットマック)]がますます進化しています。
個人アカウント[9800円/年]のサーバー容量はついに10GB! 
しかも最新のiLife08のiPhotoを使えば、写真ライブラリがほぼワンタッチでWEBに公開できるようになりました。

この進化は嬉しい。写真解像度を調整して、サムネールを作って、レイアウトして公開する。この厄介な手間がなくなりました。
そこで、暫く休止していた[東京絵葉書]を復活することにしました。

新しいサイトは[東京写真蔵]。
ここ10年ほどに撮り溜めたデジタルフォト約4万枚(!)から、アルバム単位で公開していきます。

アルバムには、
*今では見られない風景や流行
*失われた建築や街
*イベントや行事
などを選んでいきます。
デジタルカメラの進化は著しく、当初420*340だった解像度も今や3072*2304にもなっています。撮影時期によってオリジナル解像度は異なります。

サイトの操作は直感的ですぐ解ると思います。
アップルのデザイン力はやはり凄いと実感。
クリックすると拡大する写真は800*600に統一されています。
オープン記念としてダウンロード機能を有効にしてありますが、ダウンロードされる写真は自動圧縮されたオリジナル解像度のものです。


著作権は放棄していませんので、商用等での利用にあたっては十分ご注意ください。
HP等への転載は自由ですが、あくまでスナップ撮影したもので被写体についての権利関係はしておりませんので自己責任においてご利用ください。

なお、将来的にはサイト上で1枚50円程度の廉価でオリジナル画像の販売を検討しております。
今すぐご購入をご希望の方は、「コメント」にてメールアドレスなどご連絡ください。折り返しご連絡させていただきます。(コメントは公開されません。)

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