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2008/01/17

BraveBook:安彦良和「機動戦士ガンダム THE ORIGIN -開戦編・後-」

機動戦士ガンダムTHE ORIGIN (12)

      

買ったきっかけ:
ジオン公国と地球連邦がいよいよ開戦。ギレンの大演説が表紙ですが、この場面が登場するのは次巻になります。
ララア、ミノフスキー博士、そしてカイ・シデンの知られざる物語が明らかになります。

感想:
除隊となったシャアは、地球でグラナダの建設現場にいます。不幸な境遇にあるララアとの偶然の出会い。ララアのシャアへの絶対の信頼と愛の始まりです。
ジオンのモビルスーツ開発の中心であった大物理学者ミノフスキー博士の月を舞台とした亡命劇。意図されたジオンモビルスーツと連邦モビルスーツの戦闘。パイロットとしてジオン軍に復帰したシャアと黒い三連星の活躍。ザクの圧倒的強さが開戦を決定づけます。
ミノフスキー博士の死。そしてテム・レイによる新モビルスーツ開発計画=V作戦の開始。すでにパソコンオタクに立派に成長したアムロも久々に登場します。
カイ・シデン。アムロの同級生にして不良。それでいて体制からはみ出すほどではなかったり、ちょっと弱気なところもあって、ちょっと魅力的な設定が印象的なのです。
最後にほんの数ページで描かれる開戦。宣戦布告後の電撃戦での圧勝。歴史を知る者はそこにナチスドイツ機甲師団の電撃戦を思い起こすのです。

おすすめポイント:
ファーストガンダムで描かれることのなかった開戦直前のジオンと連邦。そして、その後の展開上重要な人物達が一斉に登場するのが開戦編です。
幼くして遙か地球の裏側ブラジルに売られている超能力少女ララア。偶然とはいえシャアはララアを救うことで絶対的信頼を得ることとなります。後にそれは愛となりファーストガンダムの最終章の重要なテーマへとつながります。
そしてミノフスキー博士。どこかアインシュタインを彷彿させる容姿をした小柄な博士ですが、電磁波を無効にしモビルスーツの工藤原理でもある「ミノフスキー物理学」の全体像は未だ不明なのです。その理論が戦闘兵器であるザクへと具体化することで良心の呵責から亡命を図るところなど、どこか第二次世界大戦時に核兵器開発に反対した物理学者達を彷彿させます。
パソコンに熱中するアムロと世話好きなフラウ・ボウはTV版そのまま。「フラウ」が「おばさん」の意味とは知りませんでした。フラウの気持ちは淡い初恋なのだとよく描き出されています。
毎巻思うことですが、これだけ盛り沢山の物語を手際良く処理する安彦氏の手腕には脱帽です。

機動戦士ガンダムTHE ORIGIN (12)

著者:安彦 良和,矢立 肇,富野 由悠季

機動戦士ガンダムTHE ORIGIN (12)

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