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2008/11/01

BraveBook:山田五郎「知識ゼロからの西洋絵画入門」

久しぶりの書籍紹介です。

著者の山田五郎氏は、キューピーのような髪型と丸眼鏡が印象的なテレビにも出演しているオタク系評論家です。

西洋絵画鑑賞の趣味が高じて書いたとのことですが、西洋歴史絵画など小中学校の美術の授業以来まともに鑑賞したことがないと言う、多くの日本人にとってとても役に立つ一冊に仕上がっています。

「山田五郎」という名前を意識してか、ページのところどころに似顔絵イラストなどが散りばめられている結果、一見すると安っぽくなってしまっていますが、書かれている内容は鑑賞すべきポイントの的確な指摘や画家の経歴などの蘊蓄(うんちく)など充実しているのです。

中世から現代まで、それぞれの時代を代表し画してきた有名な作品を丁寧に解説するスタイルですが、通読することで西洋絵画の流れが自然と理解できるように工夫されています。

この一冊を読んで改めて気付かされたのは、絵画における「主義」「派」などは結果として形成されるものだと言うことです。時代の流行として「ロマン主義」「印象主義」など一つの傾向があることは事実ですが、少なくとも時代をリードする画家にとって、大切なのは自らの画風そのものなのです。

他の多くの平凡な画家達は時代に迎合することで「売れる絵画」を生産しているのですが、後世に名を残す画家達は、自ら描きたいもの、描くべきものを描き続けることで、新たな「主義」や「派」の創設者となっていくわけです。

一方で、後世に名を残す名画を生み出す時代背景や流行などが存在していることも事実で、ある有名な絵画が単独に独立して突然出現するわけでないことも事実です。

そのような大きな流れと、絵画そのものの鑑賞方法を知ることができる、お薦めの一冊です。


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