« BraveBook:かわぐちかいじ「ジパング 5」 | トップページ | BraveBook:かわぐちかいじ「ジパング 7」 »

2010/09/05

BraveBook:かわぐちかいじ「ジパング 6」

この巻は、久しぶりに戦闘シーンが「主役」です。
横須賀に向け航行中の「みらい」を、米軍偵察機が発見。
伊号潜水艦に同乗する滝少佐の計略もあって、米空軍のドーントレスの編隊が襲いかかります。
未来の兵装により「みらい」の圧勝と思いきや、現実の戦闘では未だ「専守防衛」の思いに捕われている菊池砲雷長の迷いから、大きな損害を受けることとなります。
たとえ圧倒的な火力などを有していても、それを操るのは一人ひとりの人間。
それ以前に、兵器や弾薬に制約がある以上、原始的な「飽和攻撃」には対処できない現実が、しっかりと描きだされています。

菊池砲雷長の敵空母への決定的な攻撃の決断は、「みらい」が過去の「現実」を生き延びる決断そのものです。
「ジパング」は空想の物語でありつつも、限りなく「現実的な過去」を描き出していくのです。
巻末に収録された「マレーの残照」は、現代の日本人が教わることのなかった戦前の日本のある側面を実に解り易く描きだした秀作だと思います。
「太平洋戦争とは何だったのか?」 現代日本人が、そろそろ歴史的事実として、冷静に検証し総括すべき課題が、そこにあります。


|

« BraveBook:かわぐちかいじ「ジパング 5」 | トップページ | BraveBook:かわぐちかいじ「ジパング 7」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/46036/36075292

この記事へのトラックバック一覧です: BraveBook:かわぐちかいじ「ジパング 6」:

« BraveBook:かわぐちかいじ「ジパング 5」 | トップページ | BraveBook:かわぐちかいじ「ジパング 7」 »