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2012/08/04

BraveBook:リチャード・ドーキンス「延長された表現型」

ここ数ヶ月、いろいろと忙しくてブログの更新ができないままでした。
今週はようやく夏休み!
もう一度読んでおきたいと思っていた本を読みはじめています。
半日も読書をしていて、つくづく分かったのは「歳をとる」ことの意味です。
まず、「小さな文字が読みにくい。」もちろん老眼です。それ以上に「根気が続かない」、これは意外だったのですが、体力が足りないとかではなく、単純に読書に集中できない自分に気がつきました。
以前なら、日がな一日、読書を続けられたものが、何か邪魔が入る訳でもないのに、神経が集中できないと言うか、違うことが気になったり(例えば喉が渇いたな、とか、音楽を聴こうかな、とか、今日は暑いな、とか)して、少しも読書が捗りません。
「少年老い易く、学なり難し」とは、そう言うことなのかと、今更ながら納得です。

さて、まず挑戦したのが「延長された表現型」
遺伝生物学の新たな境地を、若くしてたった一冊の本「利己的な遺伝子」で切り開いたイギリスの生物学者、リチャード・ドーキンス博士の2冊目の著書です。
初めて読んだのが95年!何と17年ぶりに読みました。
最初読んだ時には、とてもとても難しかったことしか記憶にありませんでしたが、改めて読んでみた感想は「やっぱり難しい」(笑)
その理由は、この本が「利己的な遺伝子」が学会に大きな衝撃を与えて、反論・追従・模倣・誤解が蔓延したことに対する、本人からの「回答書」が大きな目的で書かれているためです。全14章のうち10章が反論と補足説明にあてられ、タイトルの「延長された表現型」という新たなアイディアは最後の4章に概要が述べられているのです。そのため、本書の大半が極東の島国の素人には、縁のない学者の名前と学説が引用されていて、重要とわかっていても、なかなか興味が持続できないのでした。
肝心の「延長された表現型」とは、ドーキンス理論の根幹の一つである、生物とは遺伝子が基本で、体(生物)は「表現型」であるとの基本テーゼを拡張するものです。すなわち、遺伝子が体を通じて、他の生物や外界(環境)に働きかけた結果(効果)も表現型であるとの主張なのです。
その発想は、ドーキンスの天才を改めて感じさせるものの、ドーキンスが攻撃してやまない群淘汰や集団進化論などとの境界を、一見すると曖昧化してしまうように誤解された危険な拡張でもあったのです。その後の著書では、拡張により慎重になっていることが、その証拠でしょう。
アマゾンで検索してみると廃刊となっているようですが、お近くの図書館なら蔵書しているかもしれません。


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