カテゴリー「BraveDVD」の記事

2008/01/05

BraveDVD:「機動戦士ガンダム 劇場版メモリアルボックス」

機動戦士ガンダム 劇場版メモリアルボックス


「圧倒的ではないか。このDVDは」
ギレン・ザビの満足げな独言が聞こえてきそうなDVDボックスの発売です。

公開当時そのままの鮮やかな色彩。
特に輝くような深みのある宇宙の群青。シャーの鮮烈な赤。

かつてDVD化された際に酷評されたアフレコも、劇場公開当時のオリジナル音声に戻されています。

どのように復元されたかの説明は同封のブックレットに詳しいですが、ファーストガンダムを愛するファンならぜひ手に入れておくべきだと断言できるでしょう。

今も続くガンダムシリーズの第一弾が「機動戦士ガンダム」80年代に放映されたテレビアニメです。
40話を超えるテレビシリーズのDVDも最近発売されましたが、今回発売されたのはテレビアニメ終了後に劇場公開用に再編集された3部作です。
テレビシリーズもよく出来ていましたが、テレビ放映終了後に人気が高くなって作成された、この劇場版3部作の成功をもって「ガンダム神話」が誕生したと言って良いでしょう。
アウトラインはテレビシリーズのままですが、ストーリーは巧みに再構成され新たに描き足された場面もかなりあります。特に第3部はオリジナル部分が半分以上とも言われます。
ガンダムマニアに人気の場面や台詞が、実はテレビシリーズには登場せず、この劇場版のシーンであることも少なくありません。

「認めたくないものだな。自分自身の若さゆえのあやまちというものを」
「ザクとは違うのだよ!ザクとは。」
「あなたなら出来るわ」
「坊やだからさ。」

宇宙世紀0079年、ジオン公国と地球連邦が開戦。偶然から連邦軍の新鋭戦艦(強襲揚陸艦)ホワイトベースを運用することになった子供達。(設定によれば艦長ブライト・ノアでさえ何と19歳!)制作者によれば「十五少年漂流記」がモチーフになっているのだそうです。そう言われてみると、特にテレビシリーズでは超近代戦争であるにもかかわらず徒にホワイトベースが地球上を無意味に「漂流」しています。北米から南米ジャブローに行くのに遥々ユーラシア大陸を横断してみたり(笑)。

テレビシリーズも知らず初めてこのDVDだけを見るのはやや辛いですが、ガンダム入門編としては必要十分でしょう。アマゾン価格で13985円は決して安くはないですがぜひ。

この正月は久しぶりに「ガンダムして」しまいました。



機動戦士ガンダム 劇場版メモリアルボックス DVD 機動戦士ガンダム 劇場版メモリアルボックス

販売元:バンダイビジュアル
発売日:2007/12/21
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2007/04/13

BraveDVD:「太陽がいっぱい」

Taiyou2

DVD 太陽がいっぱい

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2002/10/25
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ハリウッド制作の映画は続々とDVD化され、ずいぶんと低価格で手に入るようになりました。
デジタル処理された名作が、公開当時のそのままの色彩で自宅で繰り替えし見られるとは。映画好きには本当に良い時代となったものです。

新作映画が今のようにアメリカ製ばかりになる前、イタリアやフランスなどの映画も結構公開されていたものです。

そのなかでも最も印象的で、ぜひ見たいと思っていたのがこの映画
「太陽がいっぱい」(原題:PLEIN SOLEIL)
なのです。
今や昔なのですが、主演のアラン・ドロンは美男子の代表として日本の女性にも絶大な人気があったのです。

ずいぶんと前にテレビで1回見ただけの映画なのです。
DVDでじっくりと見直してみると、独特の「安っぽさ」も感じるところもありますが、ストーリーや演技なども結構しっかりしていて、やはり「名作」と評価できる作品なのでした。

あまりに有名な主題曲とヌーベルバーグ(懐かしい!)流の斬新な映像。
セレブの生活と階級社会、古びた重厚な南ヨーロッパの風景など見所満載です。
値段は高めなのですが、ぜひコレクションしておきたい1枚なのです。

ちなみに酷評されがちなアラン・ドロンの演技の評価は?
最近日本で人気の木村拓哉と案外似ていますよ、と言っておきましょう。

Taiyo1

太陽がいっぱい

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2002/10/25
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2007/01/26

BraveDVD:「インストール」

インストール スタンダード・エディション

久しぶりにご紹介に値する邦画を見た。
年末に自動録画されていた「インストール」である。
改めてDVDで見ても、やはり良い。

上戸彩が可愛い!
とか
Macそれもカラクラ(カラークラシック)だ!
とか言うのではない。
まあ、それもあるが。

何と言っても、その「同時代性」が良い。
21世紀初頭。日本それも東京のニュータウン。今やごく当たり前の母子家庭、登校拒否の普通の女子高生。
地域も超えず、時代も超えない、非普遍性の極致。究極の特殊性。そんな同時代性。

上戸彩演じる高校生が使うパソコンが、なぜ10年は古いカラークラシックなのか。インターネットの接続がダイアルアップ接続なのかなど、同時代ゆえに感じる不自然さもなくはない。(たぶん監督の思い入れなのだろう。)
しかし、その程度は長い時間の中では誤差の範囲である。

今と言う時代の「空気感」がそのまま封じ込められた作品は貴重である。
優れた感受性、鋭敏で繊細な感性が抽出した時代の断面が映像化されている。
そこには、現代日本の病理現象の本質さえが切り取られている。

初めて見たのに、どこかで見たような不思議な感じが残った。
「家族ゲーム」である。
80年代森田監督が松田優作主演で撮った伝説の作品。
あの時代、まだ一般的ではなかったが、今や日本の病理現象として一般化し深刻化した教育と家族の問題を扱った作品である。
「家族ゲーム」が描き出した家族像と教育制度の欠陥が、正しく認識され政治的・社会的に正しく対処されていれば、今日の日本の不幸の一つは確実に存在しなかったはずである。

どちらもコミカルな味付けの娯楽作品である。
それでいて秘められたテーマ、問題意識は深い。
しかし、この作品が提示した学校と教育の病理が多くの観客に認識されているようには思われない。

何年かして、「インストール」が描きだした病理が、どう一般化し深刻な社会問題化しているかを思うと、少し怖い。


追伸:

ゆとり教育の見直しを軸とする教育改革案なるものが公表された。そのあまりの前時代的内容に愕然とする。教育の専門家・有識者が今日の教育荒廃の原因も、子供達のことも全くわかっていないことが、よく解る。授業時間を増やしても、教師の体罰を合法化しても状況は悪くなるだけだと何故わからないのか?要するに「インストール」は、それを見るべき人に見られていないのである。


インストール スタンダード・エディション インストール スタンダード・エディション

販売元:ハピネット・ピクチャーズ
発売日:2005/04/29
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2007/01/10

BraveDVD:イッセー尾形「The Best of Best Collection '89-93 DVD BOX1」

イッセー尾形 The best of best collection ’89~’93 DVD BOX1

イッセー尾形をご存知だろうか?
初めて彼を見たのは「冗談画報」だったように思う。
泉麻人が司会する幻の情報番組。やたらとマニアックで玄人受けする芸人や演劇やパフォーマンスなどを紹介していた。

そのなかでも、イッセー尾形の芸は秀逸だった。
登場するのは政治家でも著名人でもないごく普通の人々。
工事現場の職人だったり、終電に乗り遅れたサラリーマンだったり。

ごく普通の人々の、有りがちな出来事や癖などを演じるのである。
服装や髪型、ちょっとした小道具で、驚くほど多様な人物を演じ分ける。
だれも共演者のいない一人芸、まさにプロの芸である。
マスコミに登場したばかりにタモリの芸が、それに近い感じがする。
しかし、タモリの芸が有名人の形態模写や現実ばなれした言動で笑いを生むのに対して、イッセー尾形の芸はいかにも独特で孤高である。
だれでもが出会うであろう日常での一寸した可笑しさを増幅し、癖になる笑いを生み出すのである。

今や沢山のDVDが販売され入手可能だが、ご紹介するのは初期の5年間のベスト版である。すでに15年以上も昔になる。時の流れの中で多くの笑いは急速に陳腐化し見るに堪えないものになる。しかしイッセー尾形に限っては全くそのようなことがない。
確かに営業課の会社員が携帯電話を持っていなくて公衆電話を探したりと、時の流れを感じる部分もある。しかし、それは決して彼の芸の価値を失わせない。

イッセー尾形が描き出すのは、社会そして人間の本質である。本質そのものが元来持つ可笑しさを抽出して描くのである。彼の芸を見て思うのは、人間とはどうしてこうも可笑しく不思議な存在なのかということである。

批判を畏れずあえて言うなら、イッセー尾形は極東の島国に20世紀末に誕生したシェークスピアなのである。
人間の本質を見抜き再構築する、シェークスピアのみが成し得た偉業に、イッセー尾形は限りなく近づいているように思う。

追伸
マスコミに滅多に露出することがないイッセー尾形だが、今も毎年のように公演を行っていて、しかも熱狂的なファンで常に満員である。個人的には今回ご紹介した初期の芸風が好きである。それはあるいは、イッセー尾形の毎年のように進歩する笑いに自分自身が追いつけないだけなのかもしれない。


イッセー尾形 The best of best collection ’89~’93 DVD BOX1 イッセー尾形 The best of best collection ’89~’93 DVD BOX1

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2004/11/17
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2006/05/17

BraveDVD:「アメリカングラフィティ」

アメリカン・グラフィティ
青春映画の名作といえば「アメリカングラフィティ」。
舞台はアメリカの中西部にある典型的な田舎町。開拓時代に作られた大陸横断鉄道の駅を中心に無数に作られた町の一つ。
時代は60年代はじめ、ベトナム戦争の敗北と退廃を知らないアメリカが一番輝いていた時代である。
高校生の卒業パーティーが開かれた一晩の出来事の物語である。一人の主役がいるわけではなく、感動的な結末があるわけではない。細かな何気ないエピソードの積み重ね、同じ時代を過ごしたアメリカ人なら誰もが体験したような出来事が主役である。懐かしい過去の出来事、失われた古き良きアメリカへのノスタルジーが、この映画を名作と呼ばせるのだろう。
まったく体験したこともない極東の島国「日本」にも多くのファンがいるのは意外とも思えるが、この時代こそが戦後の日本人が憧れ目標としたアメリカそのものだと言うことが出来るのだろう。
眩しく輝くドライブインに、ハンバーガーとコーラを求めて大型車で集まる若者達。女の子は女の子らしく可愛く着飾り、男の子はニキビを気にしつつアイビールックかちょっと不良っぽく大人ぶっている。ビートルズを知らないグループサウンズは、明るく楽しく恋愛こそ青春だとコーラスする。ワックスで磨き上げらたアメ車が、夜の町のネオンを映して徘徊する。誰もが経験した甘酸っぱいような恋愛体験が夜毎にそれぞれに繰り広げられている平和な町と時代なのである。
古き良きアメリカの田舎町では、不良グループさえ町の構成要素であって決してアウトローではない。アフリカのサバンナで、カモシカやヌーの群れとライオン達が共に午後の退屈を持て余しているような平和な風景。
今や定番の青春映画のスタイルが、この映画によって創造されたのである。

アメリカン・グラフィティ アメリカン・グラフィティ

販売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
発売日:2005/12/23
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2006/05/15

BraveDVD:「ブレードランナー」

ブレードランナー(サントラ)
(リンクはサントラCDのものです。)
もはや名作と言うべき一作である。
リドリー・スコット監督が創造した「レトロ・フューチャー」の世界は数多くの追随者を生み、それでいて今なお新しい。この作品がなければ、その後のSF映画ブームもなく、また人々が描く未来社会の風景もまったく違ったものとなっていたに違いない。
インターネットを含め数限りないレビューや評論がなされている、この作品に追加すべきコメントは見当たらない。

ブレードランナー(サントラ) ブレードランナー(サントラ)

アーティスト:バンゲリス
販売元:イーストウエスト・ジャパン
発売日:1994/07/25
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2006/05/13

BraveDVD:「トータル・リコール」

トータル・リコール
アーノルド・シュワルツェネッガー主演のSF映画。
実際の宇宙旅行と仮想の宇宙旅行が、それぞれにレジャーとして実現している未来社会が舞台。
仮想の火星旅行に旅立つはずだった、建築作業員ダグことシュワルツェネッガーは機械のトラブルから現実に火星へと向かうことになる.....
科学的検証はともかく、アクションもの娯楽作品として実に楽しめる一作である。

ところでこの作品、はじめてレンタルビデオで見たときには、エンドロールの最後に気の利いた思わぬオチが確かにあった。(何人かの友人に聞いたが、あの長いエンドロールを最後まで見たような酔狂な者はおらず確認できないのだが)そう、火星での陰謀を見事に解決したラストシーンの後、流れるエンドロールを終わりまで見ると、ごく短いシーンが登場するのである。
何と映画の最初のころに登場した、故障して強引に脱出したはずの仮想旅行マシンの椅子から、ストレス解消した実に清々しい表情をしたシュワルツェネッガーがにっこりと微笑んで起き上がってくるのである。(すなわち、映画の全編そのものが仮想旅行として提供されたプログラムであったと言う、秀逸なオチである。)
このDVDにも、その幻のシーンは収録されていない。だれか真実をご存知の方はいないだろうか。

トータル・リコール トータル・リコール

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2004/11/25
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2006/05/10

BraveDVD:「地獄の黙示録」

地獄の黙示録 特別完全版
フランシス・コッポラの名作である。
初公開当初、その描こうとする主題を巡って様々な議論があったように記憶しているが、ベトナム戦争の意義についての歴史的評価も概ね定着した21世紀にこそ、じっくりと鑑賞すべき作品なのである。
特別完全版(なんと3時間を超える長編!)でこそ、監督の意図がわかるのであるが、ベトナムの川を遡って行く度に巡り会う出来事の積み重ねこそが重要な、実は「ロードムービー」に他ならないのである。
印象的な戦場でのサーフボード。その大切なボードを盗むコミカルなシーンが追加されている。
公開版では、前線基地の幻想的で猥雑なステージショーにしか登場しないプレイメイト達だが、ヘリが上流に不時着していて再会する。土砂降りの雨のなか、彼女達の生き様が語られる。
フランス支配時代のまま古びた館で頑にフランス流生活を守る農園主との出会いがある。時が止まった農園が仏領インドシナのもう一つの姿を象徴する。
そして、ウィラード大尉自身の性格描写も追加され、その価値観などが明確化されている。
それぞれの場面に、異なった価値観に基づく人生と生活がある。
公開版ではやや唐突な印象が強いカーツ大佐の独白が、別の生き方と対比可能になることによって、その言おうとすることが鮮明になっていることは重要である。
限りなく美しいシーンとともに、そんな深い主題をもった映画なのである。
改めて名作であると断言しよう。

地獄の黙示録 特別完全版 地獄の黙示録 特別完全版

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2002/07/25
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2006/05/07

BraveDVD:「ローマの休日」

ローマの休日 製作50周年記念 デジタル・ニューマスター版 (初回生産限定版)
最も愛しい洋画を選ぶなら「ローマの休日」です。
古の歴史の街ローマが舞台。たった一日の王女と新聞記者の出会いと別れ。
シンプルすぎるストーリーと数少ない登場人物、ささやかな冒険と控えめなアクション。それでも「ローマの休日」は不朽の名作なのです。
なんといってもオードリー・へプバーンの気品と愛くるしさ、豊かな表情が素晴らしい。そして、グレゴリー・ペック演じるアメリカ人記者の無骨さと控えめなユーモアも好もしい。淡い恋心をお互い感じながら、小さなエピソードを重ねつつローマの街を巡っていく脚本の巧みさ。
現実にはあり得ないのに(滞在先の王宮から王女が清掃車に隠れて抜け出すなんて...道端のベンチで寝込んでいるなんて...ねえ)、自然に物語に入り込めて登場人物に感情移入できる洋画など、そうはありません。
何回見ても心が和んで温かくなる作品なのです。

ローマの休日 製作50周年記念 デジタル・ニューマスター版 (初回生産限定版) ローマの休日 製作50周年記念 デジタル・ニューマスター版 (初回生産限定版)

販売元:パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
発売日:2003/12/17
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2006/05/05

BraveDVD:「フレンチ・コネクション」

フレンチ・コネクション

フレンチ・コネクションは、古典と言っても良い刑事ドラマの名作である。
舞台はニューヨーク。アメリカの栄光に翳りが見え始めた70年代初めの、クスんだような古びた街並が印象的である。
フランスから密輸される麻薬、その組織を執拗に追うのが、ポパイことドイル刑事。荒っぽさが信条の熱血漢の刑事であるが、最近のド派手なアクション映画を見慣れた目には、むしろ地道で真面目な刑事に思われる。35年の歳月の間に、現実はフィクションを超えたと言うこともできるだろう。
無骨な大男のドイル刑事を演じるのは、名優ジーン・ハックマン。とりたてて美男でも肉体派でもないが、その存在感あってこそのフレンチ・コネクションである。
その演技を見ていると、「ダイ・ハード」のブルース・ウィルスを感じる。あの大雑把そうでいて繊細な演技、ちょっとした仕草や台詞に含まれるウィット溢れるユーモア。
いや、勘違いしてはいけない。単なる偶然ではなくブルース・ウィルスがジーン・ハックマンに学んだのに違いないのである。
最近復活を遂げて綺羅綺羅と輝きを取り戻したニューヨークだが、こんな時代もあったことを、この映画を見ると思い出すのである。

フレンチ・コネクション フレンチ・コネクション

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2005/10/28
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2006/05/04

BraveDVD:「カサブランカ」

カサブランカ 特別版
あまりに有名で改めて語るのも憚られる「カサブランカ」
ハンフリー・ボガードとイングリット・バーグマン共演の名作中の名作で。
洋画ファンなら絶対に所蔵しておきたい名作の一つです。
舞台は、第二次世界大戦中の仏領カサブランカ、天井にゆっくりと扇風機が回るエキゾチックなリックの店。
ヨーロッパ各国からアメリカへ亡命する人々が集まっているカサブランカ。
描かれるのは、男と女の愛、国への愛、勇気、友情、優しさなど。

こんな名作がいつでも高画質で大画面で見られる幸せ。
しかも、DVDはわずか1500円。
技術の進歩に乾杯!

カサブランカ 特別版 カサブランカ 特別版

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/02/03
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2006/03/03

素晴らしき科学の世界:DVD版COSMOS 8


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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エピソード8    時間と空間の旅    Journeys in Space and Time
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今回は、相対性理論そして恒星間飛行の話である。
今回の内容については、やや疑問な点もある。
高等数学で説明すべき物理理論を、分かりやすく解説することは博士にとっても難しかったのだろう。
しかし、一般的理解としては必要かつ十分な内容であることは間違いない。

海辺に寄せる波。
砂を手に取って博士は言う。
「私たちは旅人である」と。時間と空間の旅人である。
手のひらに一握りの砂の数は、肉眼で見える星の数より多い。

しかし、宇宙の星の数は、地球上の砂粒の総数より多いのである。

夜空の星座は長い時間に変化していく。
コンピューターが描き出す星座のダイナミックな変化は劇的である。
今見ることの出来る星座は、長い時間に変化する一瞬の姿にすぎない。

星との距離は、想像を絶して遠い。
ダイナミックに変化していく星座、そして星。
広大な宇宙を高速で移動する。回転する星達。

今見ている星の光は、何年も前のものである。
あまりに広い宇宙空間。
光速でも、非常に長い時間を要する長大な距離。
容易には理解できない、あまりにも広い空間そして悠久の時間。

光速の絶対性の提起をする博士。
広大な宇宙の話が、イタリアの片田舎へと変わる。

アインシュタインの相対性理論。
時間と空間の理論である。
イタリアの緑深い田園を自転車で走る博士。

アインシュタインの物語が始まる。
ある少年の光の速度への関心から、すべてが始まったことが。

光速で走る自転車に起きる不思議な現象。
実際に自転車で走る博士。
あらゆる物体は光の速度を超えることはできない。
相対性理論の核心である。

なぜ、音速は超えられるのに、光速は超えられないのか。
それは、基本的な自然の法則であると結論される。
そうでないと全てが矛盾するからだと説明する博士。

ベスパに乗った少年。イタリアの古い街の風景。広場に集う人々。
小さな街を光速で走るバイクで一周してくると、残った弟は老人になっているのである。
(もし、浦島太郎の物語を博士が知っていれば、きっと取り上げていたことだろう。)
歪む風景と変化する色調、光のドップラー効果。
時間と空間は相対的なのである。

相対性理論が、遥か彼方にある恒星間飛行の問題を解決する可能性を示唆する博士。
空を飛ぶための機械を設計したことが、ダビンチの有名な模型を前に語られる。
20世紀はじめの月旅行の夢。
博士が広げるのは、恒星間探検のための宇宙船の設計図である。
核燃料により準光速で飛行する宇宙船。
数世代にわたる飛行で到着する偉大な冒険の夢物語である。
宇宙船が、宇宙の中心を探検し地球に戻ると、地球は消滅している。
それは、空想ではなく相対性理論に基づく科学的事実である。

過去への旅。
過去への旅は歴史を変えるのか。
別の歴史を持つ空間があるのか。
歴史は人のみが造る単純なものではないと博士は語る。
ある歴史上の人物がいなくても、歴史の基本的な流れは変わらないと博士は結論する。
物事の相互関係は複雑なのである。

クラシックなタイムマシンに乗る博士。
あえて歴史に「もし」を問いかける博士。
科学が順調に発展していたならば、歴史は何十世紀も早く進んでいたと博士は語る。
もう一つの世界では、すでに人類は恒星間旅行に成功している。
宇宙船に描かれたギリシャ文字が印象的である。

広大な宇宙空間。
星が生まれ、変化していく美しい映像。
宇宙の誕生と進化も、すべては偶然の結果だとナレーションは語る。
地球の誕生も、人類の誕生も、進化も。

太陽系の映像。
他の恒星の惑星系。
太陽が二つある世界。幻想的な姿をした未知の惑星。
そこに存在するかもしれない生命体。

未来の人類の恒星探索の夢が語られる。
幻想的な未知の惑星に、突然博士が登場する。
虹のかかる夜空を背景に、時間と空間の関係が再び語られ、
宇宙そして生命の誕生と死の物語が語られる。
すべては偶然の結果である。
無数の星の一つ、地球でたった1回生まれた生命が、今の地球の生物であることが。

偶然に誕生した生命。
宇宙を背景に進化を続ける生物。
恐竜の誕生と滅亡。ほ乳類の進化。人類の誕生。
ついに他の恒星に旅立つまでに進化した人類。

今この時存在している人類と文明の偶然。
今我々が行うことが、未来へ与える影響を語る博士。
生物と文明を自ら破壊する力を持ってしまった現在。
その文明の将来に警鐘を鳴らし、一方でその輝かしい可能性を語る博士。
光の散る夜の浜辺を去っていく博士の姿が語る意味は重い。

アップデートでは、コンピューターで再現された光速移動の映像が紹介される。
歪む空間が印象的である。後に発売された「コンタクト」の紹介もある。
この小説は、相対性理論を根拠として書かれたことが説明されている。
未来の時間旅行の夢、セーガン博士の関心は留まることを知らない。


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

DVD
Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

発売日:2002/10/22

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2006/03/01

素晴らしき科学の世界:DVD版COSMOS 7


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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エピソード7 夜空の背骨  TheBackbone Of Night 
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第7話は、人類の宇宙への知識の深まりの物語である。

この話には、子供達が登場する。博士の宇宙の話を熱心に聞き、
興味に瞳を輝かせている。
この回は、放送当時最も興味を惹かれたことを思い出す。
もし、小学生か中学生の頃、こんな授業を受ける機会があったら、
別の人生を歩んでいたと思う。
感受性が高く、あらゆる可能性がある子供の頃、
どんな体験をし、何に興味を持つかで、人生は変わるに違いない。

ニューヨーク・ブルックリン。セーガン博士が生まれ育った街。
ノスタルジックなジャズのサウンド。
映画のシーンのような懐かしく古びたニューヨークの街並。
高架鉄道、ポパイ刑事が犯人を追跡をしたあの街角から、物語は始まる。

懐かしい街を歩く博士。
子供の頃の想い出を語る。
その小さな街が世界の全てであったあの頃。
初めて星に興味を持ったときのこと。
図書館で、星と太陽のことを学んだときの驚き。

古めかしいダイナーのカウンターでミルクを飲みながら博士は、当時の驚きを語る。
太陽の大きさ、惑星のこと、沢山の星のこと。
そして、宇宙人のこと。

母校のハイスクールで、セーガン博士が子供達に模擬授業をしている。
つぎつぎに手渡される宇宙探査機が撮影した惑星などの写真。
どの子供も熱心に写真に見入っている。
セーガン博士の興味深く、分かりやすい惑星や宇宙の話。
丁寧に子供の質問に答えていく博士。
なぜ星は丸いのか。遠くの惑星を発見する方法。
地球の全てのものは銀河の一部だと語る博士。
子供達の瞳の輝きが一際印象的である。

夜のニューヨークの埠頭を歩く博士。
夜釣りを楽しむ市民。博士は焼栗を買う。
博士は語る。
星の謎を考えるのは自然なことだと。
太古から好奇心に満ちた人々が、様々に星のことを考えたはずだと。
暗闇に燃える火、古代人の思索の声。
星は大空の焚き火だ。なぜ天の人は落ちてこないのと。夜空の狩人の不思議。
天の川を「夜の背骨」と考えた民族もいた。
そのあまりに大きく難しい謎が「神」を生んだと博士は言う。
神すなわち宗教と天災が結びつけられる。
解決できない謎が神話を生んだのである。

夜明けの美しい風景。ギリシャ、大理石の神殿の廃墟。

ギリシャ、エーゲ海を漁船でゆく博士。
ギリシャで神話は科学に進化した。
宇宙の秩序(コスモス)が研究されたのである。
そこでは、宇宙を科学的に知ることが実践されていた。
宇宙は秩序(コスモス)であり混沌(カオス)ではないとの考えは、
神秘主義や神と対立することでもあった。

科学は当時の辺境の地、イオニアで生まれた。
権威が支配していない地域でこそ、新鮮で自由な発想が生まれるのである。
権威や常識に対する疑問が重要だと語る博士。
自然の原理や法則を知ることで、神によらずに自然を理解できるとの考え方。
合理主義が社会と発展させたのである。
人と文化が交流するイオニア、実践的な技術が尊重される地で科学は発達した。

荒涼たる丘に築かれた古代の城塞。
ランプを片手に歩く博士。
優れた古代の土木技術が紹介される。
現代技術に引き継がれた優れた技術の数々。
そんな技術者達が、科学を発達させていったのである。

生物学そして進化論も発見されている。
それが再発見されるのは2400年も後のことである。
空気の発見。
今も使われている台所用品「水どろぼう」を使った分かりやすい実験。
オリーブ畑での単純な実験の風景は、発見は実験室でされるのではないとの、
博士の意図的なメッセージなのだろう。
優れた科学者であったデモクラテスの話。
宇宙は何度も生まれ死滅するとの仮説。
宇宙と人間社会の相似など、興味深い科学的仮説の数々。

陽気なラテン系の人々の生活。
歌い踊る陽気な街の広場。
カフェで博士は語り続ける、デモクラテスの観察のことを。
科学的な日常生活の観察から、さまざまな発見があったことを。
神や悪霊を否定し、事実を観察した彼の姿勢。
原子の仮説、物質の秩序。

その時代にも慣習や常識、そして宗教が重視され、
自由な意見は時として罰せられていたことが指摘される。
科学に対する神秘主義の勝利である。

西洋科学の始祖のように思われがちなピタゴラスそしてプラトンが、
意外にも神秘主義者として登場する。
合理的な観察結果ではなく、何かしらの神の存在を感じさせる神秘によって
物事を説明する神秘主義者としてである。

彼が暮らしたと言われる洞窟で博士は語る。
ピタゴラスは地球は丸いと推測し、数学的法則を発見した。
そして宇宙を秩序あるものとして考えたと。
しかし、彼らは数学的思索によって真理が発見できると考え、
観察や実験を軽視した点が科学者ではなく、神秘主義者であったと。

彼らの数学的思索の結果としての、正多面体の神秘。
何の根拠もなく、正十二面体を宇宙と結びつけた態度。
自らの理論の破綻を恐れ、事実を秘匿したピタゴラス派。
そのような態度が、理論をインチキな宗教に変質させたのだと博士は論じる。
ピタゴラスの弟子のプラトン。観察と実験そして実践応用的な科学の軽視が、
一旦は芽生えた科学の火を消してしまったと博士は言う。

現実や観察を軽視し、理論を尊重するピタゴラス派。
奴隷制社会における知識と労働の分離。
体と分離した心が尊重される社会。
分離の思想が、その後2000年にわたって西洋の考え方を支配した。
ピタゴラス派が勝利し、科学は失われたと博士は指摘する。

険しい山肌を降りながら博士は語り続ける。
ギリシャでの研究の功罪。科学の衰退の事実。
特権階級による知識の独占、理論と一致しない事実の隠蔽など。

科学の再発見。
ルネッサンス時代に至って再発見されたイオニアの科学。
古代の科学がルネサンスに花咲くことになる。
地動説もその一つである。

17世紀。恒星までの距離を図るホイヘンスの実験は素朴である。
金属板に開けられた穴の明るさで距離を推測する。
それも、また科学的実験であると博士は語る。

場面は、再びハイスクールの授業風景である。
面白い模型を使って、遠くの恒星の惑星を発見する方法を説明する博士。
子供達が興味深そうに見つめている。
博士の説明は簡潔で明瞭。
現代の天文学の最先端の研究の一端が実に分かりやすく説明されていく。
数十年のうちに解明されるであろう、宇宙の神秘を語る博士。
巨大な銀河系の話。鮮明なイラストで銀河系での太陽系の場所が示される。
銀河系の片隅にある太陽系。
宇宙の発見の歴史。宇宙の真実の発見。
あまりに巨大な銀河系とその構造。他にも無数にある銀河。
1000億もの恒星。生命体の可能性は無限であることなど。
博士の話は尽きることがない。
話に引き込まれ、真剣に聞き入る子供達。

美しい大宇宙の映像を背景にナレーションが続く。
人類誕生のときからの疑問を解くため、恒星への旅が始まるのだと。
場面は美しい夕日の沈む海辺。
夕日に向かって帆をあげ遠ざかっていく船のシルエットが美しい。

 


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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2006/02/27

素晴らしき科学の世界:DVD版COSMOS 6


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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エピソード6 旅人の物語   Travellers'Tales 
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第6話は、宇宙の大海原の探検を大航海時代に重ねた物語である。

いかにも旧式な大型コンピューターが並んでいるNASAの管制室が、
四半世紀の時の流れを感じさせる。
ボイジャーに搭載された金のレコード盤も登場する。
既にアナログレコードを見ることもないことを考えると、
ほんの偶然によって一瞬だけ存在したテクノロジー自体をメッセージとする
博士のアイディアの秀逸さには驚かされる。

空想の宇宙船が、太陽系に入ってくる。
大きな窓を、冥王星・天王星・土星など巨大惑星の魅惑的で美しい姿が通り過ぎる。
青い地球に近づく光り輝く宇宙船。
その住人が、今、宇宙の航海術を覚え始めたとのナレーションで物語は始まる。
太陽系の他の惑星の探検が、いよいよ始まる時代が来たのである。

NASAのジェット推進研究所に入っていく博士。
当時の最先端の宇宙研究施設である。
今見ると設備も所員の服装にも時代を感じる。
そこでは、ボイジャー宇宙船が管制されている。
CRTに映される様々な情報、ボイジャーの仕組みが説明される。
ボイジャーが原子力を動力源としていることも説明される。

ボイジャーを載せたロケットが木星の衛星に近づいていく。
撮影された写真は鮮明である。
ボイジャー1号、2号が撮影した鮮明な木星の映像は美しい。
ボイジャーの旅が、土星から更に外側へ、そして太陽系を遠く飛び出し続くことを
説明する博士。

宇宙船に搭載された金のレコードが、いずれ出会うかもしれない未知の存在への
メッセージであることが説明される。

惑星探査の旅が、大航海時代の旅と重ねられる。
大海原を航海する帆船。
大航海時代、アメリカまで要した数ヶ月で、今は火星か金星まで行けること。
中国まで要した1〜2年で、木星まで行けることが。
そして、当時航海に要する費用が、宇宙船打ち上げより高価だったことが。

地球を巡る冒険の大航海。大洋をくまなく網羅している探検の記録。
輝かしい冒険の歴史。
それは、初めての惑星の探査、すなわち惑星地球の発見だった。
数世紀前の冒険家と同様、今の宇宙探査が宇宙への大航海時代の始まりだと博士は語る。

場面は17世紀、大航海時代のオランダである。
スペイン帝国から独立したオランダの自由で創造的な気風が語られる。
なぜ、大洋航路の開拓が必要だったかが、簡単に説明される。
貿易は、この新しい小さな国が生き残るのに必要だったのである。
そして好奇心が冒険を支えたとも指摘する。

東方貿易の莫大な富で築かれたアムステルダムの市庁舎。
光があふれる豪壮なホールで博士は説明を続ける。
新時代の到来を告げる明るい建築。ヨーロッパ啓蒙主義の始まり。
床の象眼細工の世界地図には、遠くの国々への貿易航路が描かれている。

オランダが武力ではなく、平和を国の基本としたことが語られる。
文化人や学者、知識人がオランダに集まってきたことが。
オランダに住んだ数々の知識人。
アメリカ独立の父達も、オランダに住んだ。
第二次世界大戦前のアメリカのようだと博士は語る。

大航海時代を支えた、航海術が説明される。
時計と天体観測による経度の算出方法などのテクノロジーの数々。
それらが、迷信に惑わされない正しい知識の尊重につながったことが指摘される。
専制君主のいない、自由で豊かな人民の国、オランダである。

豊かな市民、ホイヘンスの話が始まる。
芸術や知識を愛し保護した人は、オランダ市民の模範であり理想である。

顕微鏡の発明。観察された微小な世界。イラストで描かれた不思議な世界。
望遠鏡の発明。ホイヘンスは火星に人がいるに違いないと考えた。
望遠鏡による天体の観測の再現ドラマ。
素朴な望遠鏡も、当時の最先端のテクノロジーである。
火星の観測、金星の雲、土星の輪の発見。土星の衛星も発見される。

時計の発明者でもあるホイヘンス。
地動説に基づく天体の運行模型も、時計の技術でつくられた。
地動説はオランダで常識となった。
オランダでテクノロジーが発達し、科学が定着した。

ホイヘンスの書斎で、彼が著した書物を説明する博士。
地球と似た惑星世界のことが書かれている書物。
木星の海を衛星の助けを借りて航海する木星の人々。
博士の感想は好意的である。

長閑なオランダの海を帆船が出航していく。
ボイジャーが17世紀オランダ人の夢をかなえるのだと博士は言う。
航海から帰った船員の魅力的な話を語る博士。
大航海時代の不思議な異国の話。奇妙な動物や植物。

ボイジャーが教えてくれた魅力的な事実の数々を語る博士。
ボイジャーは、新たな謎を提供し、好奇心を刺激すると博士は語る。
ボイジャーの撮影した美しい写真と映像の数々。
木星の内部構造を、模型で説明する博士。
ただ眺めるしかなかった木星が、探査できる場所となったと喜びを語る博士。

ボイジャーによってもたらされた新たな情報を検討する科学者達。
仮説につぐ仮説。各人が知識を持ち寄り真実を見つける生き生きした科学の現場。

当時最先端のコンピューターシステム。
点滅するランプ。積み上げれる磁気テープ。磁気ドラムもある。
膨大な数値の羅列。
デジタル処理された映像が地球に到着し、伝送される仕組みの説明は分かりやすい。

木星の衛星の様々な不思議。
ボイジャーによる観測は終わりでなく、始まりであることが強調される。
博士を囲むブレーンストーミング。
まだまだ謎が多いことを示す博士。
ボイジャーに続く探査が必要なことが強く示唆されている。

ボイジャーの旅の航海日誌が読み上げられる。
もちろん無人宇宙船に実際には航海日誌などないが。
まるでスタートレックのような宇宙の航海日誌。
ただし、その内容は事実だけである。
木星への長い旅。
ボイジャー衛星、管制システム、そして星空を背景に、日誌が読み上げられる。

木星への到着、あまりに幻想的で美しい木星の映像。
木星の表面に渦巻く巨大な雲は赤い色である。
神秘的な木星の衛星の映像も美しい。

数万年もの航海を続けるボイジャー。
土星、冥王星、海王星、そして太陽系の外へ。

空想の宇宙船が土星へと近づく、まもなくボイジャーが接近する土星へ。
探査機が到達したことのない土星の想像画は不鮮明である。

土星の輪に接近する空想の宇宙船。
氷で出来た輪を、博士が驚きと感動で見つめる。
博士の夢見るような瞳が印象的である。。
驚くべき発見への期待に満ちた博士の眼差し。
タイタンの想像図。生命発見への期待。将来の有人探査への期待。

最初の惑星探査機ボイジャーが、大航海時代の帆船に変わる
幻想的なシーンで物語は終わる。

アップデートでは、その後のボイジャーの観測結果が報告される。
コンピューターの進化で動きを与えられた画像。
土星で観測された成分から、生命存在の可能性が示唆される。
博士の次期探査計画への大きな期待が語られる。
最後に、太陽系の外辺からボイジャーにより撮影された、
あまりに小さい地球の姿が紹介される。
博士は言う。「大切にしましょう。命の宿るたった一つの惑星なのですから」と。

 


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2006/02/25

素晴らしき科学の世界:DVD版COSMOS 5


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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エピソード5 赤い惑星のブルース   Blues for a Red Planet
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第5話は火星の話である。

宇宙空間に赤く輝く火星。
火星を背景に、火星を語る博士。
火星探検の歴史、有用性など。

有名なウェルズの「宇宙戦争」が、ホルストの「惑星=火星」をBGMにして語られる。
はるか火星から地球を観察する火星人。
その火星人が地球を侵略する話である。
19世紀の平和な英国の田園風景と平和な生活風景の再現ドラマ。
そんな平和なビクトリア時代にこの物語は生まれたのである。

場面は、古い天文台に変わる。
暗闇の中を歩く博士。
木造の古いドームのなかに、大きな光学望遠鏡がある。
アメリカ人のローウェルがアリゾナに個人で造った天文台である。
電球に照らされた天文台の中で語り始める博士。

ローウェルの人生の物語。
実業家として成功したローウェルは、残りの人生を火星の観測に捧げた。
火星に運河があるとの観測に興味を惹かれたローウェルは、その観測のために
天文台を造り、毎夜のように火星を観測し続けたのである。
彼の残した膨大な火星のスケッチ。
さまざまな運河の模様が描かれている火星の詳細なスケッチである。

ローウェルは、火星には知的で人間と同じような人々が住んでいると結論した。
滅亡に瀕した善良な火星人の世界が、彼の想像した火星にはあったのである。
砂漠化する火星、運河も役立たず滅んでいく火星人達。

荒涼たる岩山を歩く博士は語る。
ウェルズとローウェルの、それぞれの想像が、その後の火星人像を造り上げていったことを。
博士が子供の頃読んだバローズの火星小説の内容が語られる。
幻想的で魅惑的な火星での冒険物語。
その挿絵は、さながら古代ローマかイスラム帝国のようである。
博士が子供のころ、まだ火星は夢とともにあった。

場面は、20世紀初頭のアメリカに変わる。
ゴダードのロケット開発の物語である。
独立祭の花火、そしてローウェルの仮説が、ロケット開発のきっかけであった。
高い木に登る青年がいる。
青年の目には、遠い火星への旅立ちの夢が映る。
古い記録フィルム、ロケット開発失敗の記録である。
徐々に成功をおさめるロケットの発射。
ゴダードによって、現在に続くロケットの基本技術の基礎が確立されたのである。
巨大なサターンロケットの打ち上げ風景が印象的である。

場面は、宇宙から見る地球の写真映像に変わる。
解像度を高めると、人口の構造物が見えてくることがわかる。
生物の存在を、地表の構造物を観察することで発見できることが説明される。
それは、ある惑星に文明があるかの識別方法の説明にほかならない。

火星を望遠鏡で観察することで、その巨大な運河を生物の存在と結論したローウェル。
その方法論は正しかったのである。
現在の観測器が撮影した火星の詳細な写真の数々。
そこには自然の多様な地形はあっても、人工的な運河はなかった。
観測の精度の低さを想像で補ったことが、間違いであったと博士は結論する。

バイキングの成果が語られる。
高空から撮影された詳細な写真。
そこには、クレーターや大きな渓谷があり、水の存在した痕跡がある。
火星に吹き荒れる風、砂漠と風化。
観察により生まれる新たな謎。
精巧なCG映像によって、火星の上空を飛び回る博士の乗った架空の宇宙船。
赤みを帯びた大気の中、広がる風景はグランドキャニオンのようである。

バイキングの着陸地点の選定方法が語られる。
たった2機の観測器である。
安全で退屈な地点が選ばれ、より魅力的な場所へは着陸させられなかったことが説明される。
それは、別の場所に生命が存在する可能性を示唆しているようでもある。

バイキングのよく工夫された無人自動実験装置の説明が続く。
独創的な実験装置の数々。
鮮明に撮影された地表の写真は、赤みを帯びているほかは、地球にあまりに似ている。
火星人はおろか、いかなる生命の証拠も発見されなかったことが報告される。
バイキングが映す荒涼たる風景。そのカメラが博士を捉える。
実は、テストに使われた地球上の原野の風景なのである。

生命がいたとしても、その進化には何十億年もの時間がかかることを、博士は語る。
火星に何らかの生命がいるのかどうかの何種類かの実験が行われた。
実験装置が当初想定していなかった可能性が発見されたことで、
次回の探検まで、火星に生命があるかの最終的な結論は持ち越しなのであった。

ある事実を証明するには、慎重にあらゆる可能性が検討されることの重要性が、
具体的に説明される。
ある現象が生物が存在する証拠となるか、証拠がないことが存在しないことを示すのか。
博士は、火星に生命が存在しないとは結論しない。
火星の生物は炭素を基本としない(有機体ではない)可能性を博士は否定する。
炭素ほど豊富で優れた基本元素はない理由を語る博士。

机の上に、生物を構成する元素が集められている。
次々混合していく博士。
決してそのような方法では、生物を造り上げることは出来ないことを示す、
実に分かりやすく簡単な実験である。
炭素との単純な結合が、長い年月に複雑化して、最終的に今日の人類を作ったという、
生命の誕生と進化の仕組みが改めて語られる。
そして火星の生命もあるとすれば有機体であろうことが指摘される。

次回の火星探索のアイディアが示される。
無人の荒野を移動していく不思議な車両。
自動制御で探検をするロボット車両。
赤い砂漠で火星探査の歴史と意義、そして
「火星人」を探す旅の魅力を熱く語る博士。

バイキング計画に参加した一人の科学者の物語が語られる。
懸命に開発した実験装置がバイキングに搭載されなかったこと。
南極での生命発見に、その装置が成功したこと。
そして、南極で命を落としたことが。
その物語は、火星での生命存在の可能性を印象づけるとともに、
今は亡き友人への追悼にほかならない。

砂漠を歩きながら、遠い将来の火星改造の夢を語る博士。
火星に氷として存在するはずの水を活用する方法。
火星に植物の種を蒔き、水と空気を再生させれば、
何百年かで地球のような環境を作れると語る博士。
「運河」を造るのも有効だと語る博士。
この壮大な構想力こそが、夢想家であり、現実家でもある
セーガン博士の面目躍如たるものである。
幻想的な火星を見下ろすように彷徨う映像で物語は終わる。

巻末のアップデートは、オゾン層破壊と核の冬の話である。
火星探査は、地球環境の研究に役立つことが説明される。
国際協力によって行われるべき、有人火星探査の計画の夢が語られる。
その必要性、重要性そして有用性が特に強調されている。


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2006/02/23

素晴らしき科学の世界:DVD版COSMOS 4


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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エピソード4  天国と地獄   Heaven and Hell
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第4話は、彗星と惑星そして金星の話である。
緑深い森から物語は始まる。
博士は語る、地球は生物にとって天国であると。
そして、宇宙には天国と地獄があるのだと。
長い地球の歴史には破滅の歴史もあったことが。

古い記録フィルムが映し出される。
前世紀のシベリアでの素朴な生活風景。
10世紀初頭のシベリアでの、彗星衝突の調査風景である。
シベリアの森林が一面になぎ倒されている場所が、彗星の衝突場所である。
現場には、隕石の破片も何もなかった。
彗星の衝突が、広い範囲の気象台の気圧計に記録されていたことが語られる。

現場の荒涼とした森を歩きく博士。
何の痕跡も残さなかった大爆発を説明する、様々な仮説が紹介されていく。
具体的な証拠に裏付けられた仮説のみが真実だと力説する博士。
証拠によってのみ事実は語られるという、
方法論としての科学の重要性がここで再び確認されている。
博士が最後に提示する仮説。
氷で出来た彗星が地球に衝突する場面が再現される。
核爆発並みの彗星の衝突。過去何回もの衝突があった。
衝突とともに樹木はなぎ倒される、氷は蒸発しクレーターはできない、
何の痕跡も残らないなど、この仮説が状況証拠と一致することが検証される。

話は、彗星について昔からどのような仮説や迷信があったかに変わる。
彗星の出現は、災いの前兆と信じられ、さまざまな歴史的事件や伝説を生んだことが語られる。
記録された彗星の絵や版画。
最も有名なハレー彗星。ごく最近の接近でも、いろいろな風説や根拠のない噂が生まれた。
当時の人々の滑稽な言動の数々、科学の進化とマスコミの発達が恐怖を増幅する。
彗星の毒ガスを防ぐガスマスクや飲み薬などを手にする博士。

楕円軌道を描く彗星が長い尾をつくる仕組みなどが、CGで説明されていく。
美しい太陽系を横切る彗星。長楕円軌道を描く彗星は惑星軌道を横切っていく。
木星などの引力で軌道が変化する様子などは、改めて図示されると実にわかりやすい。
巨大な太陽系の模型のなかを、彗星になったつもりで歩いていく博士。

ハレー彗星が惑星に衝突する確率は10億年に1回。
すなわち、大きな彗星の衝突はめったに起こらないのである。

あわせて太陽系の構造も説明されていく。
木星の模型に近づく博士。
木星が巨大であること、そして気体で出来た、地球とは構造の違う惑星であることが。
木星には地表はないのである。そこには衝突の証拠であるクレーターはない。
しかし、木星の衛星にはクレーターも地表もあることが説明される。

場面は12世紀の修道院に変わる。
月に彗星が衝突したことを目撃した貴重な記録が、ここに残されている。
キリスト教の教義に反する事実を、見なかったことにしてしまった多くの修道士達。
そこに、事実を記録した唯一の修道士がいたことが語られる。
「月が燃えた」その意味を考える修道士。記録は正確に事実を記録していた。
そのような態度こそが、科学の態度だと博士は暗黙のうちに語っている。

800年後、アポロ計画によってその衝突が確認されたという驚くべき事実が、
今や懐かしいアポロ着陸船の映像をバックに語られる。
衝突の振動が未だ残っているのである。
レーザー光線による月面観測の仕組みが説明されていく。
月面の詳細な写真で、その場所までが明らかにされていく。

太陽系の惑星の誕生を巡る何の根拠もない仮説が紹介され、
その荒唐無稽さが科学的・論理的に否定されていく。
金星の誕生に関する仮説である。
金星が木星で生まれ、地球上の出来事の原因となり、今の軌道に落ち着いたと言う仮説。
いかにありえないかが、説明されていく。

再び模型の太陽系を説明する博士。
太陽系の大きさと惑星の大きさの模型が正確でないことが、はじめて説明される。
太陽系の大きさに較べて、惑星はあまりに小さく、衝突や相互の干渉がほとんど起こりえないことが。

最後に、あらゆる科学の仮説を証拠によって証明する大切さが語られ、たとえ常識や感情に反するものでも、
それを抑圧したり弾圧したりしてはならないことが、強調される。
太陽系や惑星をめぐって過去に様々な説が生まれ信じられたこと、
そしてそのほとんどが事実ではなかったことが語られる。

金星の話である。
地球に近く、地球に似ていると思われていた金星。
金星観察の歴史と、その姿を巡る様々な仮説が紹介される。
星の光学的観察によって、様々な事実がわかる仕組みが説明される。
虹の解体、プリズムによるスペクトル解析である。
特定の原子や分子が光を吸収する。
可視・不可視の光線や電波を分析することで、星の大気などの組成がわかるのである。
最近の金星探査機による観測によって、それらの仮説がいずれも間違っていた事実が示される。
科学においては、多様な仮説が認められることと事実による証明が重要なのである。

厚い雲に覆われ、雷鳴轟く高熱の金星。
その映像は、実によく出来ている。
ごく最近まで天国のように思われていた金星が、実は地獄のような場所である事実。
金星の灼熱の原因が温室効果であることが語られ、地球での温室効果の危険が指摘される。

青く美しい地球。
天国のような地球の自然。
高空から見た美しい地表の映像。
それを、地獄に変えてしまうかもしれないのが、人類自身であることが指摘される。

エジプトのスフィンクスの前足の上(!)で博士は語る。
その姿が風化によってゆっくり変化してきたことを。
そして、ニューヨークに運ばれたオベリスクがわずか100年の内に、
排気ガスなどで浸食されたてしまったことを。
現代文明が地球にとって有害なことが暗示される。

人類の生活を破壊する自然の脅威。
竜巻や火山の噴火の映像。
自然の破壊が、地球にもたらす深刻な影響が指摘される。
現在に生きる我々の自覚を促す博士。
積み上げられる廃棄物の山や排煙などが、その破壊のすさまじさを示していく。
爆撃、核実験など。
(しかし、博士自身はそのことに絶望も悲観もしていない。それは克服できると博士は信じている。
博士はアメリカ人なのである。)

われわれにとって、地球は唯一の故郷である重要な事実を、博士は指摘する。
金星にも火星にも、人類の住む場所がないことを。
青く輝きゆっくり回転する地球の映像。
地球を天国のままでありつづけさせることが出来るのは、
今生きている我々自身であることが指摘される。
それを地獄に変えるのかもしれないのが、我々自身であることも。

我々が、将来の子孫と地球に対して、責任を持つべきことを、
博士は最後に異星人の質問に答える形で語り、物語は終わる。

巻末の最新情報では、温室効果の危険性が改めて指摘されている。
その対策として、燃費の良い自動車の開発など至って現実的な4つの方策が提案される。
セーガン博士が実践的で現実的な科学者であることの証明である。
一方で、その程度の方策さえ実施されていないことに、人類文明の危機を改めて感じるのである。

 


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2006/02/21

素晴らしき科学の世界:DVD版COSMOS 3


Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box)

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エピソード3  宇宙の調和    The Harmony Of The Worlds
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第3話は、天文学の歴史の話である。
古代の占星術から始まった天文学が、真の科学となる歴史である。
スポットがあてられたのは、コペルニクスでもガリレオでもなく、意外にもケプラーである。
惑星の運行法則、そう「ケプラーの法則」を発見した人である。
研究のスタイルが、方法論としての科学そのものであったことが、
ケプラーが選ばれた理由の一つであろう。
ここでも再現ドラマが繰り広げられるが、ケプラーが生きた時代が、
まだまだ迷信と暗黒の中世の延長であったことには驚かされる。
ほんの少し早く生まれていれば、ケプラーの研究は教会の異端審問で糾弾されていたに違いない。

大宇宙から物語は始まる。
スバル星団、土星、木星などの美しい画像と古めかしい星座表が交互に現れる。
占星術は、星と人の運命や社会現象の関係を解明する学問である。
太陽系の惑星は、占星術ではそれぞれに役割を与えられている。
古くから惑星や星座が、占星術のために研究されていたことが語られる。
その占星術を、科学としての天文学としたのがケプラーである。
ナレーションは語る「彼は初の物理天文学者で最後の科学占星術師でした」と。

場面は、現在ニューヨークに変わる。
セーガン博士が地下鉄を街を歩きながら、現代になお生きる占星術を語る。
ニューヨークの人々の日常の風景を背景に、星占いが、
いかに多くの人々に信じられているかが語られる。
占星術の歴史が語られ、人と星の関係が語られる。

星占いがいかに根拠がないかを明らかにするのが、ここでのテーマである。
同じ日の新聞の星占い欄の比較、同じ日同じ場所で生まれた双子の運命の違いなど、
星占いに、いかに根拠がないかが示されていく。
さらには、星と人の間に働く可能性のある物理的な「力」が指摘される。
光と引力である。
星の光の届かない産室で、生まれたばかりの赤ん坊に対して働く引力が、
火星のものより、産婦人科医のもののほうが、はるかに強いとの博士の指摘は、
科学的な装いをした現代の占星術への強烈な皮肉である。

太陽が、地球のあらゆる生物に対して大きな影響を与え続けてきたことが語られる。
そして、天体のすべてが自然の法則に従っていることが。

荒涼たる原野を、博士は歩きながら語る。
自然の法則、自然の一定の秩序を。
人類の歴史は、その初期のころから夜空とともにあり、人々は星のことを考えてきたことを。
世界各地でそれぞれに発見された星座。
原野でのたき火を前に、ロマンチックな星空の物語が次々に語られていく。
漆黒の闇に瞬く星に、古今東西のさまざまな星座が重ねられていく、美しい映像。
人々の想像力は多様でユニークである。
星空に観察できる「自然の法則」。

ネイティブアメリカンと太陽の物語。
あまり知られていない珍しい遺跡が紹介される。
星の運行と季節の移り変わりの関係が語られ、
生活のためにその法則を知ることの大切さが指摘される。
博士は、そこに天文学の始まりを見ているのである。

惑星の発見。星空を彷徨うように不規則に動く惑星達。
日々、星空を見上げることのない現代人には発見されることがないであろう、惑う星達。
改めて示されると、とても不思議な動きである。
その惑星の動きを説明するために、研究が始まったことが。

惑星の動きを説明するための、天動説に基づく精巧な模型。
実に複雑な構造の模型である。
この模型が造られたことで天動説が根拠を得たこと、
そして、真実の発見が大きく遅れたことが指摘される。
コペルニクスによる地動説。
地動説による模型は、ずっとシンプルである。
しかし、その説はキリスト教会と当時の知識人により否定された。
この時代、キリスト教の権威は絶対であり、科学としての天文学はまだない。

16世紀後半に生まれ、修道院に学ぶケプラー。
彼の科学的な考え方が語られる。
真実を知るために、根拠のないものを信じず、観察の結果と思索を重視する考え方である。
幾何学に魅せられるケプラー。幾何学と神